続きです。
はい、なぜ、私がこの話を取り上げたのか?
その理由は話の内容ではなく、挿絵にあります!
※『好色一代男』巻三の三の挿絵は、国会図書館の画像を利用しています。
国立国会図書館デジタルコレクション - 好色一代男. 巻3
11ページ目です。
見て!豆腐を持ってるでしょ!
この挿絵にふと目が留まり、豆腐小僧のルーツと何か関係しないかと思って、この話を読んでみたのでした!
この場面は、蓮葉たちが蕎麦や酒を買って歩いている場面だと思われますが、残念ながら、本文に豆腐は一言も言及されていないのでした。。。。
ただ、この挿絵も西鶴自身が描いたものなので、豆腐を持たせたのは何か意味があるに違いありません。
豆腐小僧の豆腐は紅葉マークでしたが、ここのは分銅マーク(?)ですかね。
お盆で豆腐を運んでいるのは共通しています。
ちなみに、手前の男が世之介です。
これまたちなみに、『好色一代男』は、まず関西で出版されて大評判だったので、江戸版も作られるのですが、江戸版の挿絵は見返り美人図で有名な菱川師宣(ひしかわもろのぶ)が描いています。
この場面の江戸版の挿絵は。。。
※『好色一代男』(江戸版)巻三の三の挿絵は、国会図書館の画像を利用しています。
国立国会図書館デジタルコレクション - 好色一代男. 巻3
9ページ目です。
仰々しく三方(台)の上に箱のような物が載っていますが、これは何なんでしょ???
ざるそば???
これまた、これまた、ちなみに、西鶴作の『諸艶大鑑』(貞享元[1684]年刊)巻六の四の挿絵にも豆腐が描かれています。
※『諸艶大鑑』巻六の四の挿絵は、国会図書館の画像を利用しています。
国立国会図書館デジタルコレクション - 諸艶大鑑 8巻. [3]
39ページ目です。
この場面は、吉原の丹州という遊女が、明石と言う男に入れ込んで勤めをおろそかにするようになったので、ペナルティとして下働きをさせられている場面です。
ただ、本文中には豆腐を買いに行かされたなどとは一言も書かれていません。
これも西鶴自身が描いた挿絵なので、やはり何らかの意図があってのものだと思いますが。
西鶴の絵は下半身の描き方が特徴的なのですぐにわかりますね(笑)
『好色一代男』と同じ分銅マーク(?)の豆腐で、今度は豆腐屋も描かれています。
店のマーク「三」までしっかり描かれているので、ひょっとしたら、豆腐屋の宣伝を兼ねているのかもしれません。
この絵でもお盆で豆腐を運んでいるので、どうやら豆腐はお盆で運ぶものだというのは確かなようです!
これが豆腐小僧とつながっていくかどうかはわかりませんが、西鶴と豆腐の関係はちょっと注意深く追ってみなければなと思った次第でした!!!
次回はくずし字です!w 忘れていません!w