前回は輪っかに顔がついた奴に乗っとられて大変だったけど、パスワードを変えたから、もう大丈夫です♪
それにしても、ハッキングしてブログを乗っ取るなんて、今時の妖怪は、昔とやり口が随分変わったねえ。
お前も少しは妖怪らしいことしろよ。。。
『化物昼寝鼾(ばけものひるねのいびき)』(市場通笑作、鳥居清長画、天明四[1784]年刊)
※国会図書館の画像を利用しています。
国立国会図書館デジタルコレクション - 化物昼寝鼾 2巻
※早稲田大学図書館所蔵の本の方が状態が良いです。
[怪物昼寝鼾]. 上,下 / 通笑 作 ; 清長 画
【原文】
諺《ことわざ》「野暮・化物」とハ愚の面《つら》[?]でも書けると、他の目に削げる事を知らず。
渋い柿を食うと甘い柿があることを知らず。
初会の塩梅《あんばい》が良ければ身代に離るゝをも知らず。
一ツ眼《まなこ》で怖がれバ、やつぱり一ツ眼、昨日騙《だま》した事で今日騙される。
べらぼうも無い物、漸う《やう/\》と、夢の覚めたる様に当世に化けるつもりになりけれども、人は天地の霊なれば、甘口でハ行けず。
化け物ゝ新狂言なれば手間が取れ、早やその内に東が白み、烏の声がカア/\/\、火打石の音がカチ/\/\/\。
通笑作・清長画
【ざっくり現代語訳】
誰でも知っている「野暮と化け物は箱根から先」ということわざがありますが、野暮と化け物は変化することを知りません。[?]
渋い柿を食べる者は、甘い柿があることを知らないので、渋い柿を食べ続けます。
遊郭で遊ぶのに一度ハマってしまうと、そのまま財産を食い潰すまで遊び続けます。
一つ目で怖がる者は、やっぱり次の日も同じように一つ目で騙されます。[?]
化け物たちが、ようやく思い立ってイマ風に化けるつもりになったのですが、人はこの世で最も優れた存在ですので、そう簡単に化かせるものではありません。
化け物たちが新しい化け方を準備するのに手間取っているうちに、東の空に日が昇り、カラスがカアカアと鳴き、朝食を作るカマドの火を点ける火打石の音がカチカチと聞こえてきました。
【解説】
結局、これまでの化け物の努力はここで全否定ということでしょうか?(笑)
挿絵は、日が昇ったので、太陽が苦手な化け物たちが布を被って逃げる様子です。
百鬼夜行絵巻などでも、日の光で化け物が逃げ出す様子が最後に描かれているように、定番の終わり方です。
なんか、イマイチ盛り上がりに欠ける最後でしたが、無事、最後まで読むことができました!
ねえ、ねえ、裏表紙に何か書いてあるよ?
「七澤作之進《ななさわさくのしん?》 十四才」
この本の元々の持ち主の名前が書いてあるんだね。
苗字と名前からして、お武家さんのご子息ですかね?
十四才は数え年だから、今で言うと十三才だね。
ひぃ~!大の大人が中学生の読み物をヒイコラ言いながら読んでいたのか!!
バタリ
僕の姿を見ても驚かない北見花芽が、中学生以下の学力だったことにショックを受けて倒れちゃった。。。
次回にリンクをまとめて、このお話は終わりにします!
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