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文殊様は空海に姿を変えて男色を広めました。 ~『男色比翼鳥』巻1の2 その9~

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『男色比翼鳥』巻1の2続きだよ♪

奥村幸手女色ディスりトーク続きだよ!

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※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
男色比翼鳥 6巻. [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション
※画像はクリックすると拡大します。

【前回のくずし字クイズの答え】

文殊

空海(くうかい)と云沙門(しやもん)にけんじ

【原文】

御器洗(ごきあら)をも浅ましく、殊に労咳(ろうがひ)、虚労(きよろう)、腎虚(ぢんきよ)等(など)ゝ云ふ病流行(はや)りて、人民(にんみん)悲しむ事、文殊智慧(ちえ)の御眼(おまなこ)より御覧じ、「然(さ)りとハ不憫(ふびん)成る事」と思(おぼ)し召(め)し、空海(くうかい)と云ふ沙門(しゃもん)に現(げん)じ、此(こ)の分けを広め給ふより、二度(ふたたび)衆道[若道](ぢやくどう)発向(はつかう)す。
此の有り難き意気地(いきぢ)を了[悟](さと)つて、世を楽、世帯の一人住ミ、八幡(はちまん)/\心良し。
其の外、女道に徳(とく)無き事考h、浮(うき)世をさらりと捨て小舟(をぶね)、揺られ/\て此所(ここ)引つ込み、今、名を改め幸手軒と親父臭き名付きしも、女見たく無き故ぞかし。」
半平その時申す様(やう)、
「貴殿、口車の廻るに任せ、ゑ知れぬ戯言(たハごと)仰せあれ共、皆、誠(まこと)無き偽り事。
尤(もつと)も、弘法(かうぼう)と言ふ浮氣(うハき)法師の出生して此の方、若道盛んに発向し、今我等迄も無理な

【さっくり現代語訳】

みじめにも自分で食器も洗わなくてはならないハメになります。

更に、女色が盛んになることによって、労咳(ろうがい)[肺結核虚労(きょろう)[体力気力の衰え]腎虚(じんきょ)[チョメりすぎて衰弱]等(など)という病気がはやるようになりました。

それによって人々が悲しむのを、文殊法眼(ほうげん)でご覧になり、「これは気の毒なことだ」とお思いになり、空海というに姿を変えて男色をお広めになりました。

それから再び男色が盛んになったのです。

このありがたい男色の教えを悟り、私は気楽な一人暮らしを始め、実に晴れ晴れとした気分になったのです。

やはり、女色にはどう考えても良い所がないと考え、女色と離れるため俗世間での暮らしを捨て、捨てられた小舟のようにあてもなく揺られ揺られて、ここに流れ着いて引きこもることにしたのです。

幸手などという、が興味を持たないような親父臭い名前に改めたのも、を見たくないからなのです。」

と長々と男色バンザイ・女色ディスりトークを展開しました。

すると、山下山田半平は、

「あなたは口から出るに任せてワケの分からないタワゴトをおっしゃるが、本当の事は一つもなく、ウソばかりではないか。

もっとも、空海弘法大師という生臭坊主が世に出てからは、男色が盛んになり、~~~

【解説】

文殊男色の守護仏だということは過去記事をご覧下さいませ。kihiminhamame.hatenablog.com

空海日本に男色を広めたという俗説は、実際、この時期には一般的に広まっていました。

もちろん、そんな事実はないのですが、男色文化空海のように中国留学して帰ってきたによって広められた可能性は大いにあります。

次回予告とくずし字クイズ

山田半平の反撃です。

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三つ目コーナー

水戸市「みと肛門クリニック」っていうのがあるらしいよ!

今度は、水戸黄門をもじって問題発言を、、、って、ほんとにあるやん!!!www.mitokomon.net

  

   

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