玉水物語 2巻 | 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ
※この記事では、京都大学貴重資料デジタルアーカイブの画像を、適宜改変して使用しています。
【予習の答え】
高柳殿の
姫きみこそゆふにやさしくおハしませハ
【原文】
らバやとこそ常に申せども、さも覚しめさば、兎《と》も角《かく》も御心にハ違《たが》ゐ候ふまじ。
高柳殿の姫君こそ優《ゆふ》に優しく御座《おハ》しませバ、妾《わらハ》が妹、この御所に御非上《ごひでう》にて候《さふら》へバ、聞ゝてこそ申さめ。
何事も心安く、思《おぼ》されん事ハ語り給え。違《たが》え奉らじ」
と言へバ、「いと嬉し」と思ひたり。
【それなり現代語訳】
「良い方との縁組をしてさしあげたいと、いつも申し上げていましたが、そう
なにはともあれ、あなた様のお気持ちにお従いするしかありません。
それならば、高柳様の姫君は、品がおありになって美しゅうございますので、あなた様がお仕えするのにピッタリでございます。
私の妹が高柳様のお屋敷にご奉公しておりますので、聞いてみましょう。
お思いになられたことは、ご遠慮なくお話しくださいませ。
必ずご希望に添えるようにいたしますので」
と女主人は言いました。
キツネ娘は「めっちゃ嬉しい」と思いました。
【解説】
おそらく、高柳様のような高貴な方のお屋敷に直接行っても、たぶん門前払いになるのでしょうね。
それなので、高柳様のお屋敷への奉公を斡旋(あっせん)してくれそうな、普通の家を狙ってキツネは潜り込んだのでしょう。
ひょっとしたら、女主人の妹が高柳様のお屋敷でご奉公しているのも、リサーチ済みだったのかもしれません。
いやあ、キツネさん抜け目なく、なかなかやりますなあ。
挿絵はこのあとの姫君とキツネの対面シーンですかね?
右が姫君で左がキツネでしょうか?
次回の予習
ついにタイトルの元になった名前がでてきます。
三つ目コーナー
うっふ~ん、三つ目美女よ~♪
少しでも期待した私がバカだった。
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