玉水物語 2巻 | 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ
※この記事では、京都大学貴重資料デジタルアーカイブの画像を、適宜改変して使用しています。
【原文】
けり。
「我 故《ゆへ》斯様《かやう》に化けたりしを、遂《つゐ》に色にも出さで過ぎし事の、畜類ながら無残[無慙]《むざん》さよ。
覚ゑの心ざし[志]を見せつゝせしことの哀れさよ。
有り難き心かな」
と思し召しつゝ打ち涙ぐミつゝ御覧ずれば、此の巻物ゝ奥に、長哥《ながうた》をぞ書きつけける。
【予習の答え】
此まきものゝのおくになか哥をそ
書つけける
【さっくり現代語訳】
[姫君は]玉水の事が哀れにもお思いになりました。
「私を愛するあまり、あのような女房に化けたのに、最後まで少しも私への恋心を出さずに過ごしたとは、ケダモノながらいたましいことです。
あくまでも私の使用人として律儀に仕えてくれたことを思うと、なんとも気の毒で。
人間でもめったにない、立派な心がけです」
とお思いになり、涙ぐみながら、手紙をご覧になりました。
すると、この手紙の最後に長歌が書き付けられていました。
【解説】
挿絵は姫君が玉水の手紙を読んでいる所ですね。
玉水の正体がキツネだと知って、最初は恐怖を感じるものの、最終的には玉水の事をかわいそうに思う、優しい姫君なのでした。
さあ、お話としてはもうほとんど終わってるんですが、このあと玉水の歌が詠まれています!
長歌ですから、長いです!
なにしろ、これから3ページにわたりますから(笑)
次回の予習
長歌の冒頭部分です。
三つ目コーナー
薄い本、描き進めてるよ♪
前回の表紙、外注だろ。
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