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4-赤本再興〇花咲き爺(花咲かじいさん) ~江戸時代の絵本~

 

 


『赤本再興《あかほんさいこう》〇花咲き爺《じじ》』[式亭三馬補綴、歌川国丸画、文化九(一八一二)年刊]
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
赤本花さき爺 - 国立国会図書館デジタルコレクション
花咲ぢゝ 3巻 鰻谷劇場条書 3巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション

【原文】

①正直夫婦ハ、寵愛《てうあい》の福犬なれバ、貸し憎ゝ思へども、物事逆らハぬ生まれ付き故《ゆゑ》、慳貪爺《けんどぢゞ》に貸してやる。

②「大切の犬なれど、貴様《きさま》ぢやから貸して進ぜる。随分《ずいぶん》気を付けてたもれ」

③「どふぞ早く返して下され。福が戻らぬ内ハ、夫婦共に安堵《あんど》しませぬ」

④「どうやら福めハ行《ゆ》きともない様《やう》に見えるぞや」

⑤福犬、別れを惜しミて、尾を垂れ歩ミ兼ねるを、慳貪爺、無体《むたい》に引き摺《ず》り行く。

⑥「貴様ハ欲が無いから、宝をちつとばかり取つて御座《ござ》つた。俺ハずつしり持つて来て見せませう。婆殿《ばゞあどの》、楽しんで居やしやれ」

⑦「此方《こち》の親爺殿《おやぢどの》、宝を待つてゐるぞや」

【現代語訳】

①正直夫婦は、大切に愛している福犬なので、貸したくはないと思うものの、物事に逆らわない生まれつきの性格なので、慳貪じじ福犬貸してあげました。

②正直じじ大切な犬だが、お前さんだから貸してあげるのじゃぞ。しっかり気を使ってくだされ」

③正直ばば「どうか、早く返してくだされ。が戻って来るまで、我々夫婦が安らぎませぬ」

④正直ばば「どうやら行きたくないように見えますぞ」

⑤福犬別れ惜しんで、尾を垂れてなかなか歩かないのですが、慳貪じじは、無理にひきずって連れて行きました。

⑥慳貪じじお前さんがないから、宝物ちょっとしか取ってこなかった。オレずっしりとたくさん持ってきてみせましょう。ばばあ殿楽しみに待っておれ」

⑦慳貪ばばうちのオヤジ殿宝物待っていますぞ」

【解説】

いやあ、いくら物事に逆らわない性格だと言っても、そんなに大切にしているペットを、明らかにヤベえ奴貸すのは、なんとも、ねえ。。。

はい、この後はみなさまご存知の展開になります。。。

ねえ、ねえ、隣の慳貪じじが、僕を借りたいって言ってるんだけど?

よろこんで貸すよ!ヾ(๑╹◡╹)ノ"

 

 

 

 

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