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5-赤本再興〇花咲き爺(花咲かじいさん) ~江戸時代の絵本~

 

 


『赤本再興《あかほんさいこう》〇花咲き爺《じじ》』[式亭三馬補綴、歌川国丸画、文化九(一八一二)年刊]
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
赤本花さき爺 - 国立国会図書館デジタルコレクション
花咲ぢゝ 3巻 鰻谷劇場条書 3巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション

【原文】

①慳貪爺《けんどんぢゞ》ハ、福犬が教へに任せて、松の木の元を掘りけれバ、宝物にハ非《あら》ずして、蛇・百足《むかで》・蜥蜴《とかげ》の類《たぐひ》、其の外《ほか》、あらゆる汚き物、うよ/\と出《い》でけれバ、大きに腹立ち候へバ、振り上げて福犬を打《う》ち殺し、松の元に埋《うず》めけり。

②蛇、数多《あまた》、慳貪爺に巻き付く。

③「憎い畜生《ちくしやう》めだ。打《ぶ》ち殺してしまへ」

④正直夫婦ハ、福犬の戻りを待ち侘《わ》びて居る所へ、慳貪爺一人帰りて様子を語るにぞ、福犬が最後を悲しミ嘆く。

⑤「良い気味《きび》/\」

⑥「余《あんま》り憎い畜生だから、松の元へ埋《う》めてくれた。俺が殺した事だから、諦《あきら》めさつしやれ」

⑦「さても/\、非業《ひがう》な死を遂げた事ぢや。悲しや/\。打《ぶ》ち殺すとハ情け無い。不憫《ふびん》な事をさしやつたのう」

【現代語訳】

①慳貪じじは、教えた通りに、松の木の根元掘りました。
 ところが、宝物ではなく、ヘビ・ムカデ・トカゲなど、あらゆる気持ち悪いものが、うようよと出てきたので、慳貪じじは、とてもを立て、鍬《くわ》を振り上げて打ち殺し松の木の根元埋めました。

②蛇がたくさん慳貪じじ巻き付きます。

③慳貪じじ「憎い畜生《ちくしょう》だ、打ち殺してやる!」

④正直夫婦が、が戻ってくるのを待ちわびていると、慳貪じじ一人だけ帰って来て、一部始終語ったので、正直夫婦は、福の最後を悲しんで歎きました。

⑤慳貪ばばいい気味だ、ざまあ」

⑥慳貪じじ「あまりにも憎い畜生だったから、松の木の根元埋めてやった。殺したんだから、諦めなされ」

⑦正直夫婦「なんとまあ、非業の死を遂げてしもうた。悲しいですぞ。打ち殺すとは、無情な。かわいそうなことをしなさったのう」

【解説】

命がけ慳貪じじ嫌がらせをしたのですね。

それにしても慳貪じじ人の大切なペット殺しておいて、さも福犬の方が悪いとばかりに、キセルをふかしながら、平気な顔報告するとは、相当ヤベえ奴です。

「良い気味」って吐き捨てる慳貪ばばも、相当なもんです。

さて、はまだ始まったばかりです。続く

 

ただいま~ヾ(๑╹◡╹)ノ"

あれ?無事に帰って来た!

慳貪じじムカつくから、嫌がらせ大判小判が埋まってる場所教えたら、なぜか大喜びされたよヾ(๑╹◡╹)ノ"

そっか、三つ目にとっての宝物ヘビやムカデの方だった!

 

 

 

 

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