うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

江戸文学の楽しさを皆さんにお伝えできれば♪

絹狸 (『百器徒然袋』より)

リクエスしていただいた事はできるだけ書こうとは思っているのですが、何しろ私の実力不足で全てにはお応えできないことを最初に謝っておきます。

ごめんちゃい♪

こら、全然、反省してないでしょ!

それでも、リクエスいただいた、寺に関するタヌキのエピソードが何かないか、「たぬき 寺 妖怪」検索してみたところ、トップにこんな画像が。

f:id:KihiminHamame:20180224211311j:image

うん、なかなか味のある分福茶釜の絵ですね、ってこれ私が描いた絵ですやん!(笑)
※元絵は妖怪カルタです。

というわけで、検索しても自分の絵しか見つからなかったので、困った時の鳥山石燕さんというわけで、寺とは関連しませんが、『百器徒然袋』から、狸の妖怪を紹介したいと思います。

f:id:KihiminHamame:20180224211536j:plain
国会図書館の画像を利用しています。
国立国会図書館デジタルコレクション - 百鬼徒然袋 3巻. [1]

f:id:KihiminHamame:20180224211624j:plain

【現代語表記】
 絹狸《きぬたぬき》
 腹鼓《はらつゞみ》を打つと言へるより、「衣打つ玉川」の「玉」に縁ある八丈の絹狸とは化《ば》けしにやと、夢の中に思ひぬ。

【ざっくり現代語訳】
 絹狸は、腹鼓を打つのではなく、「衣うつなり 玉川の里」という歌の「玉」から、「金玉」「八畳」にまで広がること[狸の睾丸八畳敷き]を連想し、八丈島名産の「八丈絹」に化けたなのかなあと、夢の中でふと思いつきました。

【解説】

「衣うつ玉川」は、『千戴和歌集』巻六に収録されている、「松風の 音だに秋は さびしきに 衣うつなり 玉川の里」という源俊頼作の歌の事です。

歌に詠まれる「玉川」は全国に六ヶ所あったそうで、おそらくこの「玉川」摂津国三島大阪府高槻市の玉川」のことで、別名「砧[きぬた]の玉川」と呼ばれていたそうです。

そう、「きぬた」を逆さから読むと「たぬき」というシャレです(笑)

この玉川武蔵国[東京都]調布の玉川」という説もありますが、どちらにしても、その近辺に「砧」という地名があります。

もちろん、「衣うつなり」「衣」から「絹」が連想されます。

八丈島には「玉石垣」があるので、それも「玉」とかかっているのでしょうか?

ちなみに上から読んでも下から読んでも「きぬたぬき」です(笑)

おそらく石燕さん創作妖怪でしょうね。

俳諧もたしなんだ石燕さんらしいウイットに富んだ文章です。

 

前回、三つ目解説が薄っぺらいって言われたから、今回はちゃんと書いたつもりですが、いかがでしょう!!!

 

そんなことを気にする北見花芽人間性が薄っぺらいね

 

過去のタヌキ記事

 kihiminhamame.hatenablog.com

kihiminhamame.hatenablog.com

kihiminhamame.hatenablog.com

 

◆北見花芽のほしい物リストです♪ ご支援よろしくお願いします♪

f:id:KihiminHamame:20171119223122j:plain
いただいた紅茶のレビューはこちら♪

いただいた桂花陳酒のレビューはこちら♪

◆オススメ書籍

西鶴作品が現代語訳付きでわかりやすく読めます♪

西鶴が語る江戸のラブストーリー―恋愛奇談集

西鶴が語る江戸のラブストーリー―恋愛奇談集

 

 

◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪

f:id:KihiminHamame:20171108164138j:plain

 

はてなIDをお持ちでない方も、拍手で応援していただけたら嬉しいです♪

web拍手 by FC2

 ◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪

にほんブログ村 本ブログ 古典文学へ
にほんブログ村


江戸時代ランキング

◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします。憧れのホットエントリー(笑)