リクエストしていただいた事はできるだけ書こうとは思っているのですが、何しろ私の実力不足で全てにはお応えできないことを最初に謝っておきます。
ごめんちゃい♪
こら、全然、反省してないでしょ!
それでも、リクエストいただいた、寺に関するタヌキのエピソードが何かないか、「たぬき 寺 妖怪」で検索してみたところ、トップにこんな画像が。
うん、なかなか味のある分福茶釜の絵ですね、ってこれ私が描いた絵ですやん!(笑)
※元絵は妖怪カルタです。
というわけで、検索しても自分の絵しか見つからなかったので、困った時の鳥山石燕さんというわけで、寺とは関連しませんが、『百器徒然袋』から、狸の妖怪を紹介したいと思います。
※国会図書館の画像を利用しています。
国立国会図書館デジタルコレクション - 百鬼徒然袋 3巻. [1]
【翻刻】
絹狸(きぬたぬき)
腹(はら)つゞみをうつと言へる
より衣うつ玉川の
玉にゑんある八丈の
きぬ狸とは化(ばけ)しにやと
ゆめの中に
おもひぬ
【原文】※漢字や送り仮名を補足
絹狸《きぬたぬき》
腹鼓《はらつゞみ》を打つと言へるより、「衣打つ玉川」の「玉」に縁ある八丈の絹狸とは化《ば》けしにやと、夢の中に思ひぬ。
【ざっくり現代語訳】
絹狸《きぬたぬき》は、狸が腹鼓《はらつづみ》を打つと言うことを踏まえ、「衣打つなり 玉川の里」という歌の「玉」から、狸の「金 玉」が「八畳」にまで広がること[狸の睾丸八畳敷き]を連想し、「八丈島」名産の「八丈絹」に化けた狸なのかなあと、夢の中でふと思いつきました。
【解説】
「衣うつ玉川」は、『千戴和歌集』巻六に収録されている、「松風の 音だに秋は さびしきに 衣うつなり 玉川の里」という源俊頼作の歌の事です。
歌に詠まれる「玉川」は全国に六ヶ所あったそうで、おそらくこの「玉川」は「摂津国三島[大阪府高槻市]の玉川」のことで、別名「砧《きぬた》の玉川」と呼ばれていたそうです。
そう、「きぬた」を逆さから読むと「たぬき」というシャレです(笑)
この玉川は「武蔵国[東京都]調布の玉川」という説もありますが、どちらにしても、その近辺に「砧」という地名があります。
もちろん、「衣うつなり」の「衣」から「絹」が連想されます。
八丈島には「玉石垣」があるので、それも「玉」とかかっているのでしょうか?
ちなみに上から読んでも下から読んでも「きぬたぬき」です(笑)
おそらく石燕さんの創作妖怪でしょうね。
俳諧もたしなんだ石燕さんらしいウイットに富んだ文章です。
前回、三つ目に解説が薄っぺらいって言われたから、今回はちゃんと書いたつもりですが、いかがでしょう!!!
そんなことを気にする北見花芽の人間性が薄っぺらいね。
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