『浦島太郎』の続きだよ!
そろそろ、亀さんが浦島太郎さんを乗せて竜宮城に連れて行くはずだよね?
国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎)
【原文】
かくて、浦島太郎、其《そ》の日は暮れて帰りぬ。
又、次《つぐ》の日、浦の方へ出て、「釣りをせん」と思ひ、見ければ、遥かの海上に、小舩《せうせん》一艘《そう》浮かべり。
怪しミ、休らひ見れば、美しき女房、只《たゞ》一人、波に揺られて、次第に太郎が立ちたる所へ着きにけり。
浦島太郎が申しけるハ、
「御身いかなる人ひて坐《ま》しませば、かゝる恐ろしき海上《かいじやう》に、たゞ一人乗りて、御入り候《さふらふ》やらん」
と申しければ、女房言ひけるは、
「されば、さる方へ便船《びんせん》申して候へば、折節、波風荒くして、人 数多《あまた》海の中へ跳ね入られしを、心有る人有りて、身づから[自ら]をば、この端舟《はしふね》に乗せて放されけり。
悲しく思ひ、鬼の島へや行かんと、行き方知らぬ折節、たゞ今、人に会ひ参らせ
【くずし字クイズの答え】
うつくしき女ばう只《たゞ》
ひとりなミにゆられて。
【ざっくり現代語訳】
こうして、浦島太郎は、その日は日が暮れたので帰ったのでした。
翌日も浦の方へ行き、「今日も釣りをするぞ~っ!」と海の方を見ると、はるか遠くの海上に、小船が一艘浮かんでいるのが見えました。
不思議に思い、しばらく見ていると、小船には美しい女性が乗っており、だんだん近づいてきて、浦島太郎が立っている所に着いたのでした。
「あなた様は、どなた様でございますか?
どうして、こんな海の上のような恐ろしい所に、たった一人で小船に乗っておられたのでしょうか?」
と浦島太郎が尋ねると、女性は、
「とある所へ行くのに、ちょうど都合よく出る船があったので、乗せていただいたのですが、運悪く、波風が急に荒くなりました。
たくさんの方が海に落っこちてしまい、このまま船も沈んでしまうかと覚悟を決めていました所、機転が利く人がいらっしゃいまして、私をこの小船に乗せて逃がしてくださったのです。
命は助かったものの、どこへ流されているのかもわからず、このまま鬼が島にでも行き着いてしまうのではないかと、不安いっぱいでしたが、ここで今、人にお会いできました。
【解説】
うむう、やっぱり知っている浦島太郎のお話とは随分違いますねえ。。。
たぶん、女性はあのお方だと思うのですが、なにしろ、まだこの続きを読んでいないので(笑)
次回予告とくずし字クイズ
女房のセリフの続きです。
ヒント1!
ヒント2!
動物の名前が二種類出てきます。
二番目は「おほかめ」と書いてあるのですが、「大亀」ではないので、ご注意を!
三つ目コーナー
僕も船に乗ろうかなヾ(๑╹◡╹)ノ"
そのまま、海の果てにでも行って、帰ってこなくていいよ。
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