『浦島太郎』の続きだよ!
僕も里帰りしようかな~。
国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎)
【原文】
会者定離《ゑしやぢやうり》の習ひとて、会ふ者にハ必ず別るゝとは知りながら、留め難くてかくなん。
「日数経て
重ねし夜半《よは》の
旅[たび][「重ねし」からの連想で「度」と掛ける]衣[ごろも]
立ち[たち][「旅衣」からの連想で「裁ち[断ち]」と掛ける]別れつゝ
何時[いつ]か来て[きて][「旅衣」からの連想で「着て」と掛ける]ミん」
浦島返哥《へんくわ》。
「別れ行く
上の空なる
唐[から][「上の空」からの連想で「空」と掛ける]衣[ころも]
契り[ちぎり][「唐衣」からの連想で「千切り」と掛ける]深くば
又も来て[きて][「唐衣」からの連想で「着て」と掛ける]ミん」
さて、浦島太郎《うらしまたらう》は、互ひに名残を惜しミつゝ、かくて有るべき事ならねば、形見の箱を取《と》り持ちて、故郷へこそ帰りけれ。
忘れもやらぬ
【くずし字クイズの答え】
かたミのはこを取《とり》
もちて。ふるさとへこそかへ
りけれ。
【ざっくり現代語訳】
「会者定離《えしゃじょうり》の習い」と言って、出会った人とは必ず別れが訪れるのが宿命です。
そうとは知っていても、やはり別れは辛く、亀は浦島に歌を詠みました。
「さんざんアタシを抱いたくせに~
捨ててアンタは出て行くんだね~
でもねアタシは待ってるよ~
また会えるよね~
いつかきっと~」
[何年も夜を共にしたにもかかわらず、私を置いて貴方は旅立ってしまうのですね。でも、いつかまた会えますよね?]
浦島は、亀へのアンサーソングを詠みました。
「いざ別れるとなると~
ボーっとしちゃうもんだね~
でもねアンタとオイラは二人で一人~
必ず戻ってくるさ~
いつかきっと~」
[私の心も上の空になってしまうほど辛い別れですが、貴方とは深い契りを交わしているので、必ずまた会えるでしょう。]
浦島と亀はお互いに別れを嘆きました。
しかし、嘆いてばかりもいられないので、浦島は意を決して形見の箱を持ち、故郷へ帰ることにしたのでした。
【解説】
歌が詠めるなんて、浦島さん、竜宮城で教養も身に着けたのですかね?
というか、浦島さん、女房の正体が亀だと分かっても、全く動じていない!!!(笑)
大物なのか、アレなのか?(笑)
次回予告とくずし字クイズ
故郷へ帰った浦島さん、ところが?
ヒントっ!
三つコーナー
あなたは亀と契りますか~♪
こら、五○ひ○しに怒られるぞ。
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