『大鳥毛庭雀』[『舌切り雀』]の続きだよ!
お爺さんはスズメを助けることができたのかな???
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して利用しています。
国立国会図書館デジタルコレクション - 大鳥毛庭雀 2巻
本文
【原文】
かの爺、辺りの石を拾い、烏を追い散らし、雀を助ける。
【さっくり現代語訳】
ジジは、そこらにあった石を拾って投げて、カラスを追い払い、スズメを助けました。
【解説】
石を投げるという原始的な方法でカラスを追い払ったようです。
うっかりスズメに当たらなくて良かったですね。
ジジのセリフ
【原文】
「憎ひ烏共じゃ、可哀相に。
所詮もない、蹴をつて[蹴追つて?]からに。」
【さっくり現代語訳】
「憎たらしいカラスどもめ!
かわいそうに、罪のないスズメを蹴りおって![?]」
【解説】
やっぱりカラスは悪者扱いのようで。。。
カラスとスズメの鳴き声
【原文】
「カア/\。」
「チウ/\/\。」
【さっくり現代語訳】
[カラスの鳴き声]「カー、カー!」
[スズメの鳴き声]「チュー、チュー、チュー!」
【解説】
カラスの鳴き声は今と同じですが、スズメの鳴き声は今は「チュン、チュン」ですが、「チュー、チュー」とネズミみたいですね。
本文
【原文】
爺は宿へ帰り、かの雀を可愛がり、擂《す》り餌《ゑ》を丹精して養ひけり。
【さっくり現代語訳】
ジジは家に帰り、助けたスズメを可愛がり、すり餌を丹精込めて作って与え、大事に飼いました。
【解説】
前のページでスズメは大人しくジジの手に乗っているので、ジジがスズメを拉致したわけではなく、自分から付いてきたみたいですね。
さて、ジジがうたた寝をしている間に事件は起こるようです。。。
お爺さんが与えていたのがすり餌だというのがキーポイントのようです。
説明書き と 隣の奥さんのセリフ
【くずし字クイズの答え】
あれすゞめか◆のりをなめますぞへ
【原文】
婆、糊《のり》を拵《こしら》へ、洗濯する。
「あれ、雀が糊を舐めますぞへ。」
隣の内儀。
【さっくり現代語訳】
ババは糊を作って洗濯をします。
[隣の奥さんのセリフ]「あれ、まあ、スズメが糊を舐めていますぞ!」
隣の奥さん。
【解説】
これも昔話の典型なのか、やっぱりお婆さんは洗濯をするのですね(笑)
あらあ、スズメさん、すり餌と間違えて糊を食べちゃったみたいですね。
当時の糊は米とかから作った自然原料のデンプン糊なので、スズメが食べても安心です♪
それにしても、ババも隣の奥さんも、眉間にシワが寄って人相が悪いですこと。
次回予告とくずし字クイズ
ずいぶんお爺さんは荒ぶっているみたいですが、どうも傷害事件は起きてしまったようです。。。
最初の二文字が読めれば楽勝ですね♪
頻出の「か(可)」は三ヶ所ありますね♪
三つ目コーナー
ねえ、ねえ、お婆さんが作った糊を使ったら、カツラをかぶってもズレないかな?
糊にスズメが寄ってきて、頭に巣を作って毛みたいになるかもな!
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