『大鳥毛庭雀』[『舌切り雀』]の続きだよ!
ももんじい!
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して利用しています。
国立国会図書館デジタルコレクション - 大鳥毛庭雀 2巻
※画像はクリックすると拡大します。
①本文
【原文】
婆、雀に会ひ、葛篭《つゞら》を貰ひ、欲深き故、大きに悦《よろこ》び、内《うち》まで来るを待ち兼ね、道にて葛篭を開けて見れバ、こハはいかに、異界・異形の化け物、現れ出づる。
【さっくり現代語訳】
ババはスズメに会って、葛篭を貰いました。
ババは欲が深いので、スゲー喜んで、家に帰るまで待てず、道の真ん中で葛篭を開けてみると、何と言うことでしょう、この世の物とは思えない恐ろしい化け物たちが出てきました。
【解説】
良かった、ここは普及してる舌切り雀のお話と同じで、お婆さんが葛篭を開けたらお化けが出てきます♪
でも、知ってる舌切り雀のお話はこの辺りで終わりのはずですが、まだ続きがあるみたいです。。。
②化け物どものセリフ
【くずし字クイズの答え】
もゝんぐわア
【原文】
「けら/\/\/\、笑へ/\。」
「婆、何[?]負ぶつたらふ[?]。」
「もゝんぐわア。」
「ちう/\/\、よく舌を切つたの。」
【さっくり現代語訳】
[ケラケラ女のセリフ]「ケラケラケラ、欲深いババを笑え笑え!」
[一つ目のセリフ]「ババが背負ってきたのは、お宝じゃなくて、ワシら化け物だよ♪」
[見越し入道のセリフ]「ももんがあ!」
[スズメのセリフ]「チュンチュン、よくも私の舌を切ってくれましたな!」
【解説】
右側にいる妖怪は、お歯黒をしているので女性だと分かります。
「ケラケラ女」という名称は鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』が初出だと思われますが、この手の妖怪はそれより前から描かれており、この『大鳥毛庭雀』も『今昔百鬼拾遺』より古い作品です。
あ、一つ目もいる♪
入道は大入道かもしれませんが、上から見下ろしているので、一応、見越し入道にしておきました。
「ももんがあ」は化け物が人を驚かせる時に発する言葉です。
詳しくは過去記事で。
kihiminhamame.hatenablog.com
それにしても、髪型だけ娘のスズメの姿も恐ろしくて、化け物の一味みたいになっています。。。
次回予告とくずし字クイズ
今回は超簡単!スズメのセリフみたいに見えますが、ババのセリフです。
三つ目コーナー
ありゃ、舌切り雀にワシは出てこないのか。
何しろこのブログにすら最近出てこないからね。
もっと出番増やしてくれよ。
じゃあ、次回からここ輪っかコーナーにする?
嫌~~~!!!
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