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年の頃、五十路に近き「老僧」 ~「青頭巾」(『雨月物語』より)その2~

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「青頭巾」[『雨月物語』より]の続きだよ!

快庵禅師バールのようなもので殴られちゃうのかな?

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※この記事では、霞亭文庫の画像を適宜改変して利用しています
霞亭文庫書誌詳細
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【くずし字クイズの答え】

年紀(としのころ)五旬(いそじ)にちかき老僧の。

【原文】

取りて走り出で、外(と)の方を見るに、年(とし)の紀[頃](ころ)五旬[五十路](いそじ)に近き老僧の、頭(かしら)に紺染(あをぞめ)の巾を被(かづ)き、身に墨衣(すみごろも)の破(やれ)たるを穿[着](き)て、裏[包](つゝ)ミたる物を背(せ)に負ひたるが、杖(つゑ)を持て差し招き、
壇蜜壇越(だんゑつ)[僧が一般人を指して言う言葉]何事にてかばかり備(そな)へ給ふや。
 遍参(へんさん)の僧、今夜ばかりの宿を借り奉らんとて、こゝに人を待ちしに、思ひきや、かく異[怪](あや)しめられんとは。
 痩(やせ)法師の強盗(がうどう)などすべきにもあらぬを、な怪しミ給ひそ。」
 と言ふ。
 荘主(あるじ)、枴(おほこ)を捨て、手を拍[打](う)つて笑ひ、
「渠等[彼等](かれら)が愚(おろ)かなる眼より、客僧を驚[脅](おど)し参らせぬ。
 一宿[一夜](ひとよ)を供養(くやう)して、罪(つみ)を贖(あがな)ひ奉らん。」
 と、礼[敬](いや)まひて奥の方に迎え、快く食をも勧めて饗[持成](もてな)しけり。
 荘主(あるじ)語りて言ふ。
「先に下等(しずら)が御僧を見て、鬼来りしと恐れしも、さる謂(いわ)れの侍るなり。
 こゝに希有(けう)の物語の侍る。

 妖言(およづれごと)ながら、人にも伝へ給へかし。
 此(こ)の里の

【さっくり現代語訳】

(この家の主人はバールのようなものを)手に持って走り出て、外の方を見ると、頭に紺染の頭巾を被り、破れてボロボロになった黒色の法衣を着て、布で包んだ少しばかりの荷物を背負った、アラフィフぐらいの年老いた僧がいました。

バールのようなものを持った手で主人を手招きして、

「これこれご主人、どうしてバールのようなものまで持って警戒なさる。

諸国を行脚している坊主が、今夜泊めていただこうと、案内してくださる方が来るのを、ここで待っていただけですぞ。

こんなに危険人物扱いされるとは、思いもしませんでした。

そもそも、こんな痩せた坊主強盗などできるわけもないではないですか。

どうぞ、警備を解いてくだされ。」

と言いました。

主人バールのようなものをポイと捨て、「な~んだ」と、手を打って笑い、

「いやいや、使用人たちが勘違いして、お坊様を驚かしてメンゴメンゴ(笑)

一晩、お坊様お・も・て・な・しするので、許してチョンマゲ(てへぺろ)。」

と、丁寧に奥の部屋に案内して、ご馳走を出してお・も・て・な・ししました。

そして、主人は次のような話を語り始めたのでした。

「先ほど使用人お坊様を見て、鬼がキタ~~~っ!と言って怖がったのには、ワケがあるのです。

信じられない話かもしれませんが、どうか世間の人々にもこの、世にも奇妙な物語を語り伝えてくだされ。

この里の

【解説】

はい、アラフィフ老人扱いされています!

納得されない方もいらっしゃると思いますが、苦情ではなく上田秋成に言って下さいね!(笑)

ふうむ、当時の感覚ではアラフィフはもう老人だったんですねえ。。。

となると、やっぱり前シリーズの『舌切り雀』ジジババも、意外と若かったんでしょうねえ。。。
kihiminhamame.hatenablog.com

さてさて、快庵禅師が一体何に間違えられたか、主人の口から語られるようです。

次回に続く!

次回予告とくずし字クイズ

おや、これはひょっとしてムフフな展開に???

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ヒントっ!

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三つ目コーナー

ぐーすかぴーzzz

今日はネタがないから寝たんだって。。。

 

 

 

 

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