『亀山人家妖』の続きだよ!
喜三二さん、妖怪ものなら僕を登場させればいいと思うんだ。
喜三二[平沢常富]作、北尾重政 画『亀山人家妖(きさんじんいえのばけもの)』天明7 [1787]年刊
※この記事では国会図書館デジタルコレクションの画像を適時改変して使用しています。
絵本国土産 - 国立国会図書館デジタルコレクション
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【前回のくずし字クイズの答え】
喜三二ハばけものゝしゆこうに◆さま/゛\くふうをこらし心で◆
心とさうだんしながら◆とろ/\ねいる
【原文】
喜三二ハ化け物ゝ趣向に様/゛\工夫を凝らし、心で心と相談しながら、とろ/\と寝入る。
喜三二が心の友に、亀山人を始め、狂哥連の手柄岡持(てがらのおかもち)、細見の序(じよ)[書?]を書く朋誠堂(ほうせいだう)等(など)寄り合い、化け物ゝ相談する。
「流行(はや)りの くわいらんしよく[怪談書?]等(など)で案じハあるまいか。」
「所詮(しよせん)、本(ほん)の化け物を書いてハ誤(あやま)る。」
「岡持(おかもち)が朋誠堂(ほうせいどう)か、喜三二が亀山人か」と聞くも気紛(まぐ)れ。
「其処(そこ)が何か有りそうな物さ。」
「くわいさいこう[?]と言ふ案じも口元の所だ。」
【さっくり現代語訳】
喜三二は化け物の話の内容を、色々と自分の心の中で考えているうちに、とろりとろりと寝入ってしまいました。
喜三二の心の友として、亀山人を筆頭に、狂言を詠む手柄岡持(てがらのおかもち)、吉原ガイドブックの序文を書く朋誠堂(ほうせいどう)などが寄り集まって、化け物の話をどうするか相談しました。
岡持「流行(はや)り物からいいアイデアは持って来れないのか?」
喜三二「なんだかんだで、本物の化け物の事を書くと失敗するんだよなあ。」
「岡持が朋誠堂なの? 喜三二が亀山人なの?」
と聞いたとしても、名前の使い分けはその時々によるものです。
亀山人「何かいいアイデアがありそうなもんだがねえ。」
朋誠堂「くだらないアイデアしか思いつかない。」
【解説】
すいません、この箇所、どう漢字を当てたら良いか分からない語句が多くて、何とか前後の文脈を考慮して無理矢理意味が通るように訳しました。。。
ちゃんとわかったら、たぶんしれっと修正すると思います(笑)
ここに登場する亀山人・手柄岡持・朋誠堂は全て作者の喜三二の別名です。
読者は当然このことは分かっていたでしょうから、喜三二さんは当時はそれなりに有名人だったのでしょうね。
つまり、この場面は喜三二自身の心の中の脳内会議なわけです。
この時代からこういうシュールな趣向は存在したのですね。
次回予告とくずし字クイズ
いよいよ化け物が登場したのですかね?
三つ目コーナー
北見花芽も きひみハマめ やら ミョウ・ガール やら色んな名前を持っててズルいから、僕にも別名をつけてよ!
ズルムケハゲ三郎(満面の笑み)
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