はい、またもや久しぶりの更新になってしまいました!
いやあ、パソコンが不調で更新に支障が出ましてな。。。
要は成功したと思ったパソコンの改造が、地味に失敗してたのが原因なのですが(笑)
【改造した時の記事】
myougirl.hatenablog.commyougirl.hatenablog.com
なんとか復調しましたが、さすがにそろそろ買い替えを検討しなければならないかもです。。。
玉水物語 2巻 | 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ
※この記事では、京都大学貴重資料デジタルアーカイブの画像を、適宜改変して使用しています。
【原文】
有りけるや、いまだ見ず」
とて愛《め》で悦《よころ》ぶ事限りなし。
「外《ほか》よりも数多《あまた》奉らせ給え共、是に並ぶや有るべき。扨《さて》、面/\に紅葉に哥を付けらるべしと有りしかバ、同じくハ哥を玉水讀みて付け給へ」
との給ふ[宣ふ]。
「たゞ遊ばしたらんこそ」
と言へど、強ゐての給へハ、
「さらハ書き出でゝ見せ奉らバや。少しも宜しげならんを取り直し給ハなん」
とて筆を取り上げ、遊《すさ》み居たる。
殿も渡り給ひて、紅葉を御覧じ、愛でゝ帰り給へば、又、母上ぞ渡り給へる。
扨《さて》、玉水は哥を書き出でゝ姫君に奉る。
「いずれも面白し」
とて、五ゝの枝に、五首哥を付けらる。
青かりし枝に、「紅葉葉《もミぢば》の 今ハ緑に 成りにけり 幾千代《いくちよ》迄《まで》も 尽きぬ例《ためし》に」
黄なる葉に、「黄なる迄 紅葉の色は 移る也 我が人かくハ 心変ハらじ」
赤き葉に、「紅《くれなゐ》に 幾入《いくしほ》迄か 染めつらん 色の深さハ 類《たぐひ》あらじを」
白き葉に、「野邊の色 皆 白妙《しろたへ》に 成りぬとも 此《こ》の紅葉葉の 色ハ替はらじ」
紫の葉に、
【予習の答え】
黄なる葉に
黄なる迄紅葉の色は移る也我人かくハ心かハらし
【現代語役たたず】
「このような枝振りの素晴らしい物が、かつてあったでしょうか! 初めて見ましたわ!」
と、(玉水は)賞賛して、とてもとても喜びました。すると、姫君は、
「ほかの方々もたくさんの紅葉を持ってこられるでしょうが、これに勝るものはないでしょう。
そういえば、各自で紅葉に歌を付けるというルールでしたので、どうせなら玉水が歌を詠んでお付けなされ」
とおっしゃいました。玉水は、
「いえ、いえ、姫君がお詠みになるのがよろしいかと」
と言って断ったのですが、姫君が「是非とも!」とおっしゃるので、
「そこまでおっしゃられるのでしたら、書いてお見せしましょう。
ちょっとでも良さげなのがあったら、お使いくださいませ」
と言って、玉水は筆を持って歌を書き始めました。
姫君の父上[高柳の宰相]もおいでになって、この紅葉をご覧になり、賞賛してお帰りになると、それをお聞きになったのか、姫君の母上もおいでになって、この紅葉をご覧になったのでした。
さて、そうこうするうちに玉水は歌を書き上げて、姫君にお見せしました。
「どれも良い出来ですこと♪」
と言って、姫君は五つの色の葉の枝に、五首の歌を付けました。
青い[緑の]葉の枝には、
「紅葉の葉は今は青々と[緑に]茂っています。まるで、これからずっと先まであの方との関係が続くことを示しているようです」
黄色い葉の枝には、
「紅葉の葉は黄色く変わりましたが、私のあの方の心は、このように変わることは、きっとないでしょう」
赤い葉の枝には、
「いったい、何度染め上げたらこのように美しい真紅になるのでしょうか。自然が織り成す紅葉の色の奥深さは例えようもありません。私のあの方への思いもこのように深いものです」
白い葉の枝には、
「野原の草は枯れると白く殺風景になってしまいますが、紅葉の葉は枯れて白い色になっても美しいものです。私のあの方を愛する思いは、白髪になるほど時が経ったとしても、変わることはありません」
紫の葉の枝には、
【解説】
いやあ、この作品、和歌が多いですな!
和歌を解読してると、知恵熱が出そうになります(笑)
要するに、玉水は紅葉に自分の気持ちを重ねて詠んでいるわけですね。
さて、次回はいよいよ紅葉合わせが行われるようですが、いったい、どんなエッチなイベントなのでしょうか、今から楽しみですね!
次回の予習
やはり、姫君の圧勝か???
三つ目コーナー
まさか、売れると思っていたのか???
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