うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

江戸文学の楽しさを皆さんにお伝えできれば♪

当ブログは広告・PR・アフィリエイト等を含みます。

玉水と姫君、永遠の別れ ~『玉水物語』その22~

当ブログは広告・PR・アフィリエイト等を含みます。


f:id:KihiminHamame:20190619003741j:plainf:id:KihiminHamame:20190619003745j:plain
f:id:KihiminHamame:20190619003752j:plain
玉水物語 2巻 | 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ
※この記事では、京都大学貴重資料デジタルアーカイブの画像を、適宜改変して使用しています。

【原文】

放ちたらん時、明[開]けさせ給へ」
 と申せバ、打ち泣き給ひて、
「何時《いつ》迄も侍らハんとこそ思ふに、かく末の世の事迄の給[宣]へバ、心許《こゝろもと》なく、いと憂《う》き心こそすれ」
 との給[宣]ひながら、此の箱を受け取り給ひて、互いに涙に咽《むせ》び給ふ。
 月冴へも参り、人/\も忙ハしげに成れバ、紛らかしつゝ、立ち去りぬ。
 姫君もさらぬ様《よう》にて此の箱を引き隠し給ひけり。


【予習の答え】

姫君さらぬようにて此箱をひきかく
し給ひけり

【さっくり現代語訳】

 この箱の内蓋(うちぶた)は、姫君がお年を召して世の中をお捨てになろうという時に、お開けください」
 と玉水が申し上げると、姫君はお泣きになって、
「これからもいつまでもずっと一緒にいようと思っている時に、こんな先々の老後のことなどをおっしゃられたら、不安になってユウウツになってしまいますわ」
 とおっしゃいながらも、この箱を受け取り、姫君玉水はお互いむせび泣くのでした。
 月冴えもやってきて、人々も忙しそうにしてきたので、玉水はなんだかんだ誤魔化しながら、この場を立ち去りました。
 姫君も知らん顔で、この箱を見つからないようにお隠しになったのでした。

【解説】

 この場面を最後に、姫君玉水は二度と会うことはありません。
 いよいよ物語終焉を迎えます。

 挿絵は、玉水姫君への手紙を書いている場面でしょう。
 玉水の前に、黒塗りで中が赤い例の謎の箱があります。

次回の予習

はい、玉水去ってしまいました。。。
f:id:KihiminHamame:20190619004344j:plainf:id:KihiminHamame:20190619004349j:plain

三つ目コーナー

で、三つ目はいつここから去るの?

何言ってるの、北見花芽ズッ友だよ

 

 

◆インフォメーション

井原西鶴の大著、『男色大鑑』一般向け現代語訳が発売されました♪

北見花芽の中の人
もちょっと書いてるので興味のある方も無い方も、下のアマゾンリンクから、お買い求めくださると狂喜乱舞します♪
※ 書店で買っても、北見花芽の中の人には直接お金が入らないので何卒。

全訳 男色大鑑〈武士編〉

全訳 男色大鑑〈武士編〉

 

『男色を描く』合わせてお読みいただけるとより楽しめると思いますよ♪
※ こちらも北見花芽の中の人がちょっと書いていますので。 

男色を描く: 西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉

男色を描く: 西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉

 

 

◆北見花芽のほしい物リストです♪ ご支援よろしくお願いします♪

f:id:KihiminHamame:20171119223122j:plain 

いただいた商品のレビューはこちら♪   

 

◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪

f:id:KihiminHamame:20171108164138j:plain

 

はてなIDをお持ちでない方も、拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
(コメントもできます)

web拍手 by FC2

 ◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪

にほんブログ村 本ブログ 古典文学へ
にほんブログ村


江戸時代ランキング

◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします♪ バズりたいです!w