化物三ツ目大ほうい 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
妖相生の盃 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
富川吟雪画『妖相生盃(ばけものあいおいのさかずき)』安永3[1774]年刊
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
※国会図書館には、同じ内容の本が二冊保存されているので、どちらか状態が良いページを選んで使用することにします。
※リンク先の 書誌情報→簡易レコード表示にする で、あらすじなどの解題が読めますが、ネタバレになるので、読むのは最後になさった方がよいでしょう。
※画像は拡大できます。
【原文】【さっくり現代語訳】
此処《こゝ》に三刕牛久保《さんしううしくぼ》に化け物浪人有りしに、天に黒色《こくしき》の雲あるを見て[判読困難箇所][甲斐家・越後家?]の確執とならんことを悟る。
ここ三河の国の牛久保という所に化け物の天竺浪人がいました。
天竺浪人は空に黒い雲がかかり、白い雲とぶつかりあうのを見て、甲斐の見越入道と越後の三つ目大坊主の間で、争い事が起きるのではないかと感じました。
化物天竺浪人《ばけものてんぢくらうにん》、我が故郷へ帰らんとせし時、年古き猪駆け来たりしを、難なく組ミ止める。
化け物天竺浪人は、自分の故郷へ帰ることにして向かっている途中、年を取ったイノシシが突進してきました。
天竺浪人は、あっさりとイノシシの突進を組み止めました。
大飯櫃が手下の者共、此処《こゝ》を追つ駆け来たる。
大飯櫃の手下どもは、イノシシの後を追ってここまで来ていました。
「さて/\、強い奴だ」
提げ重「これはこれは、あのイノシシを組み止めるとは、なんて強い奴だ」
【解説】
右ページは、黒い雲と白い雲がぶつかり合うのを見て、不安そうな表情をする天竺浪人。
左ページは、イノシシを組み止める天竺浪人と、それをこっそり見ている、飯櫃古蔵の手下の急須と提げ重の化け物です。
天竺浪人とは住むところを定めず、フラフラしている浪人の事を言います。
戦国時代マニアの方なら、この一つ目の天竺浪人のモデルが誰なのか、ピンと来ているはずですヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目コーナー
わーい、一つ目が出てきた!
えと、君は誰だったっけ?
久々の登場すぎて、読者の皆さんも誰だか忘れてると思うよヾ(๑╹◡╹)ノ"
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