化物三ツ目大ほうい 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
妖相生の盃 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
富川吟雪画『妖相生盃(ばけものあいおいのさかずき)』安永3[1774]年刊
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
※国会図書館には、同じ内容の本が二冊保存されているので、どちらか状態が良いページを選んで使用することにします。
※リンク先の 書誌情報→簡易レコード表示にする で、あらすじなどの解題が読めますが、ネタバレになるので、読むのは最後になさった方がよいでしょう。
※画像は拡大できます。
【原文】【さっくり現代語訳】
見越入道は予《かね》て、天竺浪人、化け物の極意の達人と聞ゝて、訪ね来る。
見越入道は、前から天竺浪人が、軍略に優れた化け物であることを聞き知っていて、天竺浪人の家を訪ねて行きました。
蛙池介《かわづいけすけ》「さて、長い話じゃ」
蛙池介《かわずいけすけ》「それにしても話が長えなあ。待ちくたびれたから、もうカエりたいよ」
「如何に浪人、此の雀ハ生きたか死んだか、如何《いか》に/\。
さて又、三ッ目を挫《くじ》かん謀《はかりごと》、如何に/\。
我、貴殿《きでん》を軍師と頼ミ申さんため、斯《か》くの仕合わセ、此の上頼ミ献じまする」
見越入道「さてさて、天竺浪人殿、ワシの手の中にいるスズメは、生きているか、死んでいるか、どちらですかな?」
天竺浪人「かくかくしかじか」
見越入道「さすが、天竺浪人殿、アッパレなご返答でございます。
それでは、三つ目大坊主をやっつけるには、どうすればいいのですかな?
ワシは天竺浪人殿を軍師としてお迎えしたいがために、このように訪ねてまいりました。
なにとぞ、よろしくお願い申し上げまする」
われこそ一かん◆さそくの介か◆わびすま◆いなり◆此うへ御みかた◆申へし
「我こそ一眼早足[早速]之介《いちがんさそくのすけ》が詫《わ》び住まいなり。
此の上、御味方申すべし」
天竺浪人「私は一眼早足[早速]之介《いちがんさそくのすけ》と申します。
このようなショボい家までわざわざ訪ねていただきましたら、見越入道殿の味方をしないわけにはいきますまい」
【解説】
見越入道の家来はカエルの化け物なのですねヾ(๑╹◡╹)ノ"
ここでやっと天竺浪人の名前が「一眼早足[早速]之介《いちがんさそくのすけ》」と明らかになります。
「早足[早速]」は、「機転が利く」の意味でしょう。
三つ目大坊主みたいに間接的に頼むより、直接行って頼んだ方が手っ取り早かったというわけですね。
天竺浪人こと一眼早足之介は見越入道の軍師となったわけですが、ここでクイズですヾ(๑╹◡╹)ノ"
見越入道の質問、「ワシの手の中にいるスズメは、生きているか、死んでいるか、どちらですかな?」に対する天竺浪人の返答がここでは省略されていますが、はてさて天竺浪人は何と答えたのでしょうか?
正解発表は次回ですヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目コーナー
スズメは生きているか死んでいるか!
生きていても死んでいてもいいから、そのスズメが食べたいよヾ(๑╹◡╹)ノ"
ああ、妖怪っぽい答え聞くと、なんだか安心するヾ(๑╹◡╹)ノ"
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