お婆さんは大きな（？）桃を拾いました　～『桃太郎一代記』その２～ - うきよのおはなし～江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ～

【要約】

　爺さんは山へ柴刈りに、婆さんは川へ洗濯に行きました。爺さんが山から川を見下ろすと、婆さんが何かを拾ったように見えたので、爺さんはとっとと柴刈りを終えて、とっとと家に帰ることにしました。
　婆さん「これが西王母様が夢でお授けになった桃に違えねえ。とっとと家に帰って爺さんに見せて喜ばせてやらんと」

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北尾政美（きたおまさよし）画『桃太郎一代記』天明元［一七八一］年刊
桃太郎一代記 5巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
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【翻刻】【補足表記】【現代語訳】

　正しきふく◆ゑもんハ◆山へし◆はかり◆に山◆より川を◆見おろセハ◆はゝハ◆川へセ◆んたく◆にいて◆ける
　正直福衛門ハ山へ柴刈りに。
　山より川を見下ろセバ、婆《ばゞ》ハ川へ洗濯に出でける。
　正直福衛門［爺さん］は山へ柴刈りに行きました。
　山から川を見下ろすと、婆さんが川へ洗濯に出ているのが見えました。

　はゝなにか◆川にてひろい◆しとおもひ◆はやくしば◆かつてうちへ◆はやくかへり◆まセう
　婆は何か川にて拾いしと思ひ、
　「早く柴刈って、家《うち》へ早く帰りまセう」
　婆さんが何かを拾っているように見えたので、爺さんは、
　「婆さんは何を拾ったんじゃろ？
　早く柴を刈って、早く家に帰って確かめましょう」
　と思いました。

　さて／＼ふしきな◆セいわうほさまの◆おさつけのもゝハおう◆かたこれて◆あろふ◆はやくうちへ◆かへりぢゝい◆とのにミセ◆てよろこばしやう
　「さて／＼不思議な西王母様のお授けの桃ハ、大方これであろふ。
　早く家《うち》へ帰り、爺《ぢゝい》殿に見せて喜ばしやう」
　婆さん「ありゃまあ、西王母様が、不思議な夢でお授けになった桃は、たぶんこれでしょう。
　早く家に帰って、爺さんに見せて喜ばせてあげましょう」

【解説】

　一つの画面で柴刈りと洗濯を同時に見せる、何とも大胆な構図ヾ(๑╹◡╹)ﾉ"

　おなじみの桃太郎の展開になってきましたが、それにしても、桃が小さいような？？？ヾ(๑╹◡╹)ﾉ"

三つ目コーナー

三つ目は山へシバかれに行きましたヾ(๑╹◡╹)ﾉ"

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