うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

江戸文学の楽しさを皆さんにお伝えできれば♪

くずし字のお勉強 ~『金草鞋』冒頭 その1~

はい、ネタが全くないので、久々にくずし字お勉強でもしましょうか。

東海道中膝栗毛でお馴染みの十返舎一九で、当時は『膝栗毛』と同じくらいの人気があったのに、今では忘れ去られてしまった『金草鞋』冒頭部分を、のんびりと読んでいこうかなと。

実は、とある人たちとtwitterでやりとりしてたネタの使い回しですがw

ちなみに、この作品の文字は、印刷物にもかかわらず、解読困難なので、覚悟してついてきてくださいねヾ(๑╹◡╹)ノ"

最初は、登場人物紹介の部分です。

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※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。
金草鞋. 1編 - 国立国会図書館デジタルコレクション

江戸時代以前に使われていたくずし字、その中でも仮名文字変体仮名というのですが、なぜ、現代の人は読めないのか?

くずして書いてあるという以上の問題点があるのです。
それは、同じ平仮名なのに、複数の種類があるということです。

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たとえば、この文字は「たび」「出たち」と読むのですが、どう見ても「た」には読めませんよね。

平仮名は元々は漢字くずして作られた文字です。

現在「ta」という発音を表す文字平仮名「た」です。

現在使われている「た」「太」という漢字くずしなのですが、ここで使われている「た」「多」という漢字くずしなのです。

つまり、この時代の「ta」という発音を表す平仮名は、「太」「多」「堂」「田」のくずしなど、数種類あるというわけです。

今では平仮名「た」一種類しかないわけで、その他の平仮名「た」現代では使われていない文字なので、現代人は戸惑うというわけです。

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こちらは「こん」と読むのですが、そうです、現在使われている平仮名「こ」「己」という漢字くずしなのですが、ここで使われている「こ」「古」という漢字くずしです。

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こちらは「しやうぞく」と読むのですが、同様に現在使われている「し」「之」という漢字くずしで、ここで使われている「し」「志」という漢字くずしです。

これらを踏まえて、読んでみましょう!
え?読めないって、まあ、最初から読める人は私以外にはなかなかいないと思うので、ゆっくりじっくりとヾ(๑╹◡╹)ノ"

正解は次回!などということは言わず、もう、この下答えは書きますので、まだ読みたくない方はスクロールしないでくださいねヾ(๑╹◡╹)ノ"

いつもと同じように現代語表記現代語訳もちゃんと載せますので、くずし字なんてどうでもいいという方は、遠慮なくスクロールしてくださいませヾ(๑╹◡╹)ノ"

 


翻刻


一東都見物左衛門 三人
シテ男 あいの紋付の布子栁ごりを
せおひすべてたびしやうぞく
アド僧 こんのもめんはつとくこれも
たびのしやうそく出たち
案内者 いせじまの布子
こんのもゝひき出たち

【現代語表記】

一、東都見物左衛門[単に「見物人」とせず、人の名前のように表記することでユニークさを出している] 三人
シテ男 藍《あい》の紋付の布子、柳行李《やなぎごり》を背負い、全て旅装束
アド僧 紺の木綿《もめん》八徳《はっとく》、これも旅の装束、出で立ち
案内者 伊勢縞《いせじま》の布子、紺の股引《ももひき》、出で立ち

【現代語訳】

一、東京見物人 三人
主役の男 藍《あい》染めの紋付の布子を着て、柳行李《やなぎごり》を背負うという、完全に旅の服装
共演の僧 紺の木綿《もめん》八徳《はっとく》を着て、これも旅の服装の格好
案内者 伊勢縞《いせじま》の布子を着て、紺の股引《ももひき》を履いている格好

【解説】

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「シテ」「アド」などという言葉を使い、狂言の台本のように書いて面白みを出しています。

三つ目コーナー

変体仮名勉強するぞヾ(๑╹◡╹)ノ"

変体仮名と言うより変態かな?ヾ(๑╹◡╹)ノ"

 

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引き続き、しつこくバレンタインデー仕様でございますヾ(๑╹◡╹)ノ"
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