【原文】はすっとばして【現代語訳】だけをご覧になってもわかるようにしてるんですが、今回も言葉遊びが含まれ、【現代語訳】では省略してしまう表現があるので、【原文】の方もご覧いただきたいですヾ(๑╹◡╹)ノ"
※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。
金草鞋. 1編 - 国立国会図書館デジタルコレクション
【原文】【現代語訳】
侍「イヤ、向かふから来るは、蒲鉾半平《かまぼこはんぺい》殿[ハンペイはハンペンのこと。練り物の名前を合わせて人の名前のようにした]そふな。
侍「おや、向こうから来るのは蒲鉾半平《かまぼこはんぺい》殿ではありませんか。
これハ/\、まず御鮟鱇《ごあんかう》[御安康《ごあんこう》 又は 御安泰《ごあんたい》]で茹《ゆ》で蛸《たこ》[目出度《めでた》く]存じます。
これは、これは、まずはご無事で目出度く存じます。
鰈《かれゐ》これ[かれこれ]致して御ぶ鯖《さば》[御無沙汰《ごぶさた》]致した。
色々ありまして、ご無沙汰しておりました。
ちと此の魴鮄《ほう/゛\》[方々《ほうぼう》]へも御鯒《おこち》[御越し]下され。
たまには私の家にもお越し下さいませ。
鱚《きす》と[屹度《きっと》]御馳走《ごちそう》致しましょう」
必ずご馳走いたしますから」
【原文】【現代語訳】
「あのお侍《さぶらい》が鯷《ひしこ》そふに[しつこそうに][ヒシコはカタクチイワシの別名]魚尽くしで鯵《あぢ》[味]をやつたな。
魚河岸の者A「あのお侍、ひたすら魚尽くしで上手い事を言っておるな。
こ鯛《だい》られねへ[堪《こた》えられねえ]、俺もやるべい。
オラも我慢できなくなったから、魚尽くしをやるぞ。
鮟鱇《あんかう》[塩梅《あんばい》]どふした。
体の調子が良くなかったのか?
鮗《このしろ》[此の頃]ハ会ハねへな。
最近はあんたと中々会わなかったもんでな。
穴子《あなご》[姉御《あねご》][アナゴはマスオの同僚]ハ達者か。
姉御は元気か?
ちつと鰡《ぼら》[おら]が方へも来さつせへ。
たまにはオラの家にも来なされ。
鱈《たら》河豚《ふぐ》[たらふく]鯒《こち》そう[御馳走《ごちそう》]を鯣《するめ》だが[するのだが]。
来たらたらふくご馳走するんだが。
どふだ/\」
どうだ、どうだ、オラの魚尽くしも上手いだろ!」
【解説】
お侍さんはこの方ですねヾ(๑╹◡╹)ノ"
ちなみに、刀を二本挿していたらお侍さんで、一本だったら町人です。
鮮やかな魚尽くしを披露する、なかなかお調子者のお侍さんですねヾ(๑╹◡╹)ノ"
魚河岸の者もお侍さんに対抗して魚尽くしをしますが、この勝負の軍配の行方は?ヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目コーナー
君が鯉しい、鱚したいヾ(๑╹◡╹)ノ"
ケツの穴から手ぇ突っ込んで奥歯カタクチイワシたろうか!ヾ(๑╹◡╹)ノ"
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