※下に現代語訳と解説がありますヾ(๑╹◡╹)ノ"
莫切自根金生木 : 3巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
唐来参和『莫切自根金生木』[天明5(1785)年刊]
※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
【原文】
①本文
萬/\ハ腰が抜けてより、
「物怪《もつけ》の幸い、物を入れて養生せん」
と思いの外、ケロ/\と治りけれバ、
「最早《もはや》我が運もこれまでなり」
と観念して、我が家へ立ち帰り、ちと古けれど、金/\先生[金銀先生]の先覚の通り、蔵の金銀を残らず取り出し、海中へ捨てさせる。
②萬々
「今ゝで金ニ恨ミが数/゛\あつたが、のふ/\とした」
③萬々の妻
「残らず捨てたら、後へ塩花を振らせませふ」
④手代A
「まだ奥の蔵の三十戸前が手が付かぬ。
皆《ミんな》稼《かせ》ひで捨てた/\」
⑤手代B
「コレ/\、そこらへ零《こぼ》れぬ様ニ捨てさつせへ」
【現代語訳】
①本文
萬々は腰が抜けたので、
「これはラッキー♪ 本格的に治療をするために金を使おう」
と思いましたが、思いのほかにケロっと治ってしまったので、
「もはや、私の運もこれで尽きた」
と観念しました。
萬々は自分の家に帰り、少し古いですが、金々先生[金銀先生]の前例をふまえて、蔵の金銀を残らず取り出し、海中へ捨てさせたのでした。[この作品の六年前に出された、恋川春町『金銀先生再寝夢《きんぎんせんせいまたねのゆめ》』のエピソード]」
②萬々
「今まで金に恨みが数々あったが、これでスッキリした」
③萬々の妻
「金を残らず捨てたら、清めの塩をまいておきましょう」
④手代A
「まだ奥の三十の蔵が手付かずだ。
金をみんな探し出して捨てた捨てた」
⑤手代B
「これこれ、そこらにこぼさないように、お捨てなされ」
【解説】
いくら使ってもお金が減るどころか増えるばかりなので、ついに萬々はお金を全部、海に捨ててしまうという暴挙に出ましたヾ(๑╹◡╹)ノ"
いよいよこのお話もクライマックスですヾ(๑╹◡╹)ノ"
しっかり拡大して僕を探し出してねヾ(๑╹◡╹)ノ"
◆北見花芽のほしい物リストです♪ 5月3日は北見花芽の誕生日♪
◆インフォメーション
井原西鶴の大著、『男色大鑑』の一般向けの現代語訳「武士編」及び「歌舞伎若衆編」が発売中です♪
北見花芽の中の人もちょっと書いてるので、興味のある方も無い方も、下のアマゾンリンクから買ってくださると狂喜乱舞します♪
※ 書店で買っても、北見花芽の中の人には直接お金が入らないので何卒。
- 作者: 染谷智幸,畑中千晶,河合眞澄,佐藤智子,杉本紀子,濵口順一,浜田泰彦,早川由美,松村美奈,あんどうれい,大竹直子,九州男児,こふで,紗久楽さわ
- 出版社/メーカー: 文学通信
- 発売日: 2019/10/21
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
『男色を描く』も合わせてお読みいただけるとより楽しめると思いますよ♪
※ こちらも北見花芽の中の人がちょっと書いていますので。
◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪
◆拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
(はてなIDをお持ちでない方でも押せますし、コメントもできます)
◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪
◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします♪ バズりたいです!w