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①五つの女のドクロの謎 ~①井原西鶴「仕掛物は水になす桂川」『本朝桜陰比事』~

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今回取り上げるお話は、以前、こちらの本小説化したものを書かせていただいたお話です。

気楽に江戸奇談! RE:STORY 井原西鶴

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 その時、ちょっとモヤモヤが残りましてね、そのモヤモヤ解消するために、今回取り上げたく思いますので、しばしお付き合いくださいませ。

モヤモヤの内容次回以降にちゃんと言いますのでヾ(๑╹◡╹)ノ"

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井原西鶴『本朝桜陰比事』元禄二[一六八九]年刊
新日本古典籍総合データベース
※この記事では国文学研究資料館所蔵品のデジタル公開画像を適宜加工して使用しております。

【原文】

七「仕掛物《しかけもの》ハ水に為《な》す桂川

 昔、都の町、静《しづ》かにして、珍しき取沙汰《とりざた》絶《た》へて、「何がな」と聞き耳《みゝ》立つる折節、五月雨の濁り水に、桂川《かつらがは》の瀬々《せ/゛\》を不思議なる物の流れ来たれり。
 新しき長櫃《ながびつ》に錠《じやう》を下ろして、其の上に白幣《はくへい》を挿して置きぬ。
 里人の何がし、是《これ》を見付けて、各々《おの/\》呼《よ》びに来《き》たりて、是ハ何とも合点《がてん》しかねて、
「兎角《とかく》此のまゝには置かれじ。
 先《ま》づ神職《しんしよく》の物と見ゆれば、吉田・萩原《はぎハら》の御家へ尋ね見ん」
 と言ふ。
「近道《ちかみち》に御前《ごぜん》へ」
 と内談《ないだん》極《きハ》めて持参《ぢさん》致し、事がましく子細《しさい》を込めて申し上げる。
 時に仰せ出されしは、先《ま》づ錠前《じやうまへ》を明けさせて御覧《ごらん》なされけるに、年久しき瀑首《されかうべ》五つ、女の黒髪《くろかミ》入り乱《みだ》れし。
 何《いず》れも驚《をどろ》き、「是ハ如何《いか》なる事ぞ」といよ/\不思議の皃付きせし時、

【現代語訳】

巻四の七「仕掛物[芝居の道具、衣装、装置などのこと]桂川の水と消えた」
    桂川に流した仕掛物《しかけもの》は無駄になってしまった]

 [京都]の町穏やかで、珍しい出来事もなく、「何か面白い事はないかなあ」と聞き耳を立てているがありました。

 そんな時、五月雨《さみだれ[梅雨]で水が濁った桂川浅瀬を、不思議な物が流れてきました。

 カギがかけてある新しい長持《ながもち》[衣類などを入れる長方形の箱]の上に、白い御幣《ごへい》[神主がお祓《はら》いの時などに使う、棒に紙を挟んだもの]が挿してありました。

 村人の〇〇がこれを見付けて、ほかの村人呼び集めました。

 村人たちは、これが何だか分からず、

「とにもかくにも、このまま置いておくわけにはいかない。

 どうも神社の物のようだから、神主の吉田様と萩原様お尋ねしよう」

「いやいや、それよりお奉行様お伺《うかが》いを立てる方がてっとり早い

 と相談して決め、奉行所この長持を持って行きました。

 そして、おおげさ状況細かく申し上げました。

 すると、お奉行様は、まず長持カギを開けるよう指示して、ご覧になりました。

 には、古いシャレコウベ[ドクロ]五つと、女の黒髪入り乱れて入っていました。

 誰も驚き、「これは一体どういうことだ?」と、ますます不思議な顔つきになるのでした。

【解説】

 このお話収録されている『本朝桜陰比事《ほんちょうおういんひじ》』は、井原西鶴の作で、今で言う推理小説を集めた短編小説集です。

 五つのシャレコウベ[ドクロ]女の黒髪が入り乱れた謎の長持桂川を流れてきます。

 その黒髪僕のカツラ作ろうよヾ(๑╹◡╹)ノ"

 (ガン無視)

 果たしてお奉行様この長持の正体見破ることができるのでしょうか?

 タイトルがちょっとしたヒントになっています。

 挿絵は、御幣が挿してあるカギ付き長持桂川を流れる様子が描かれています。

 このお話自体次回で完結ですが、そのあと色々と検証を重ねますので、どうか生暖かい目ご覧くださいませヾ(๑╹◡╹)ノ"

 

 

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