【前回までのあらすじ】
もとの一つ目になった今入道でしたが、古入道と毛女郎から目を一つずつ譲られ、化け物大将・越後の国の三つ目入道となったのでした。
※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
大昔化物双紙 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション (12ページ目です)
※画像は拡大できます。
【原文】
酒田《さかた》の金時《きんとき》ハ、「化け物退治セん」と、手薬煉《てぐすね》して待ちけるが、三ッ目入道ハ未《いま》だ若年の事なれば、「まだ/゛\折もあらん」と、金時は悠然として目出度《めでた》き春[新年]を迎へける。
歌川画
桜川慈悲成《さきらがわじひなり》作
【現代語訳】
坂田金時《さかたのきんとき》は、化け物を退治したくてウズウズしていたのですが、三つ目入道は何しろまだ若造なので、「まだまだワシの出る幕ではないな」と、金時はゆったりと落ち着いて、めでたい春を迎えたのでした。
歌川豊国《うたがわとよくに》画
桜川慈悲成《さくらがわじひなり》作
【解説】
坂田金時はいうまでもなく、金太郎の成人した姿です。
ちゃんとマサカリかついでますでしょ♪
この頃、坂田金時といえば、化け物退治の定番だったようです。
原文では漢字が「酒田」となっていますが、この頃の漢字の表記はアバウトです。
読みさえ同じだったらという感じで、かなりいい加減です。
三つ目入道は結構いい奴なんで、金時さん、どうせ退治するなら、丹波のヒヒの方をお願いします(笑)
坂田金時も縁起物だったようで、正月用に出版されたと思われる本作のラストを飾るのに、相応しい人選といえるでしょう。
次回からは『化物夜更顔見世』『大昔化物双紙』で登場した、「毛女郎」、「豆腐小僧」、「ちょろけん」について、ちょっとまとめてみたいと思います。
【三つ目からの挑戦状~くずし字クイズ(前回の答え)】
【三つ目からの挑戦状~くずし字クイズ(正解は次回)】
ヒント
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※北見花芽の中の人も少しだけ担当しています。
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