前回の『大昔化物双紙』で大活躍した毛女郎ですが、毛女郎は、おそらく鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』で最初に描かれた妖怪だと思われます。
これに関しては、過去記事をご参照くださいませ。
kihiminhamame.hatenablog.com
で、今回は以前も取り上げたので、お読みになった方もいるかもしれませんが、『大昔化物双紙』と同じ桜川慈悲成作・歌川豊国画の『変化物春遊《ばけものはるあそび》』(寛政五[1793]年刊)という、妖怪図鑑みたいな本の、毛女郎のページを取り上げたいと思います♪
※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
変化物春遊 : 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※画像は拡大できます。
【原文】
何屋とか言ゝける轡屋《くつわや》に、化け物ゝありと評判強く、「我も見たり」「彼もその由聞ゝたり」と言へども、如何様《いかやう》なる姿の者やらん、誰知りたる者も無く、たゞ「化け物や」大々と評判するに、「これハ毛女郎と言ふて、轡屋には有る事」ゝなん古き人の話に、更に「目も鼻も無く、総身皆髪のごとくして、よく暗き廊下なぞにいることあり。いたってその風俗良し」と言ふ。
【現代語訳】
ある遊女屋に化け物が出ると大きな噂になりました。
皆、「ワシも見た!」「アイツも見たと言っていた!」と口々に言うものの、実は誰もどんな姿か知らなくて、ただ「化け物が出る!」とだけ大げさに言って噂するのでした。
そこでこのあたりに昔からいる老人に聞いてみると、
「それは毛女郎と言って、遊女屋によく出る化け物じゃ」
と答え、更に、
「目も鼻もなくて、全身が髪のようで、暗い廊下などによくいる。
だが、目鼻がない以外は、その姿はとても美しいのじゃよ」
と言いました。
【解説】
まあ、こんなことを言ってしまっては元も子もないのですが、要するに、暗い所で誰かを化け物と見間違えることがよくあったんでしょうね(笑)
『変化物春遊』の他のページもご覧になりたい方はこちらからどうぞヾ(๑╹◡╹)ノ"kihiminhamame.hatenablog.com
毛女郎に毛を分けてもらいたいなヾ(๑╹◡╹)ノ"
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