(ニセ貞八の頭が割れて赤子が出てくる)
新日本古典籍総合データベース
※この記事では、国文学研究資料館所蔵品の画像データを適時加工して利用しています。 (CC BY-SA 4.0)
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【原文】
明くる十日の宵の内も、馴染《なじ》ミの人にて貞八と言へる者に変じ来たり。
臺所にて物語せし内に、其の貞八が頭、二ツに割れ、猿の如き赤子、二ツ三ツ出しに、後は一所になりて、一ツの大入道《おほにうどう》になり、やがて平太郎に掴み付かんとせし故、平太郎も捕らへんとするに、疾《と》く消え失せける。
平太郎ハ恐るゝ心も無かりけるが、動《やや》ともすれバ、馴染ミの人と化け来たり、惑はさるゝには困りぬるとぞ。
【現代語訳】
翌、七月十日の日が暮れて間もない頃も、妖怪は、平太郎と親しい貞八《さだはち》という者に化けてやって来ました。
台所で話をしていると、その貞八の頭が二つに割れ、猿のような赤ん坊が中から二三人出て来て、そのうち合体して一人の大入道になりました。
大入道は、すぐさま平太郎に掴みかかろうとするので、平太郎も捕まえようとしますが、さっさと消え失せてしまいました。
平太郎は恐れる気持ちは無かったのですが、妖怪がなにかにつけて親しい人に化けて騙しに来るのには、困ってしまったと言う事です。
【解説】
今回も知人に化けて現れた妖怪。
知人を毎回疑う訳にもいかないから、これはやっかいですよね。
それにしても、友人の頭が割れて中から赤ん坊が出てきたら、トラウマになるどころじゃないですわなヾ(๑╹◡╹)ノ"
それでも平然としている平太郎は、勇気があるのとはちょっと違うような気がしてきましたヾ(๑╹◡╹)ノ"
僕の頭は割れないけど、お尻は割れてるよヾ(๑╹◡╹)ノ"
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