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二十九日目『稲生平太郎妖怪記』(『稲生物怪録』)

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(風と共に星の光のような物が現れる)

 新日本古典籍総合データベース
※この記事では、国文学研究資料館所蔵品の画像データを適時加工して利用しています。 (CC BY-SA 4.0)
※画像は拡大できます。

【原文】

廿九日、「此の七月も今日《けふ》明日《あす》ばかりになるに、化け物は止まず、如何《いか》にや」と思ふ処《ところ》に、今日ハさして事無く、只、何とやらん心地悪しく、風吹きて家内に吹き渡り、星の光の如くなる物現れ、後ハ蛍火の散り乱れたる如く見へしとぞ。


【現代語訳】

 七月二十九日平太郎が、
この七月も、残すは今日と明日だけになったというのに、まだ化け物出て来るのが止まないどうしたものか」
 と思っていた所今日大したこと起こりませんでした。
 ただ、何となく気分が悪く家の中吹き渡り星の光のような物現れ、それから、蛍のお尻の光散り乱れたみたい見えたという事です。

【解説】

さあ、いよいよ、七月も残すは二十九日と三十日のみ!
あ、江戸時代三十一日ありません
嵐の前の静けさでしょうか、大したこと起こらなかったようで。
いやいや、吹き込ん星の光のようなものが現れ蛍の光のように散り乱れたって、充分な怪奇現象なんですけどね!ヾ(๑╹◡╹)ノ"

なお、三十日目長いので、三回ぐらいに分けてお送りしますヾ(๑╹◡╹)ノ"

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【三つ目からの挑戦状~くずし字クイズ(前回の答え合わせ)】

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【三つ目からの挑戦状~くずし字クイズ(正解は次回発表)】

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