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12-赤本再興〇花咲き爺(花咲かじいさん) ~江戸時代の絵本~

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『赤本再興《あかほんさいこう》〇花咲き爺《じじ》』[式亭三馬補綴、歌川国丸画、文化九(一八一二)年刊]
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
赤本花さき爺 - 国立国会図書館デジタルコレクション
花咲ぢゝ 3巻 鰻谷劇場条書 3巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション

【原文】

①慳貪爺ハ、枯れ木より引き降ろされ、半死半生に打擲《てうちやく》され、血《ち》だらけになりて戻りければ、慳貪婆ハそれとも知らず、戻りを待ち侘《わ》びて門口に立ち居けるが、遠目に見て大きに喜び、「此方《こち》の爺殿《ぢゞいどの》も、赤地の錦着て戻らしやつたげな」と、側近くなるを見れバ、赤地の錦と思ひの外《ほか》、体中、血《ち》だらけなりしかバ、呆《あき》れ惑《まど》ふぞ心地良き。

②「斬るな/\、刀の穢《けが》れぢや、打擲せい」

③「殿様の御目の中へ灰を入れをつたな。己《おのれ》、憎い奴」

④「棟打《むねう》ちにしてくれう」

⑤「此奴《こいつ》、大木の生え際、太い根と来ている」

⑥「覚へたか/\」

⑦「踏み殺しても飽き足らぬ爺めぢや」

⑧「あゝ、痛い。御免《ごめん》/\。命ハ助けて下されませ。苦しや/\」

【現代語訳】

①慳貪じじは、枯れ木から引きずり降ろされ死にそうになるくらいボコボコ殴られ血だらけになって帰りました。
 慳貪ばばは、そうとも知らず帰りを待ちわび家の前待っていましたが、慳貪じじの姿遠く見て、「うちのジジイ殿も、赤地の錦の羽織着て戻らっしゃった」と、とても喜びました。 
 しかし、近くまで来たのを見ると、慳貪じじ体中血だらけになったのを、赤地の錦勘違いしたと分かり慳貪ばば驚いてうろたえました。
 ざまあみろですね。

②殿様斬るな、斬るな! そんな奴斬って刀が穢《けが》れるぶん殴れ!」

③家来A殿様の目の中によくも入れやがったな! おのれ憎い奴め!」

④⑤家来B峰打ちにしてやる! こいつは、大木の生え際の根みたいに図太い神経をしてやがる」

⑥⑦家来C思い知ったか! このジジイは、踏み殺しても物足りないくらいじゃ」

⑧慳貪じじ「ああ、痛いごめんなさい、ごめんなさい。命は助けてくださいませ。苦しい、苦しい

【解説】

本当なら殺されてもおかしくないのですが、斬る価値もないという殿様の判断で、何とか命が助かったのはラッキーなのか、はてさて。。。

血だらけになったのを赤い服見立てるのは、赤いちゃんちゃんこという怪談思い出しました。

さて、まだこのお話終わりませんよ! 次回は、慳貪夫婦の悪心更にエスカレートします!

 

ご褒美赤地の錦の羽織にしたのは、血まみれになった服見間違えるというギャグ(?)やりたかったからなのかな?ヾ(๑╹◡╹)ノ"

よし、本当見間違えるかどうか、三つ目血まみれにしてみよう!ヾ(๑╹◡╹)ノ"

 

 

 

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