［２］江戸時代に読まれた一寸法師　～一寸法師の身長3センチ？～ - うきよのおはなし～江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ～

［１］江戸時代に読まれた一寸法師　～一寸法師誕生～ - うきよのおはなし～江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ～

大阪出身の一寸法師・・・せっかくですので今後の現代語訳の話し言葉は先生のエセ大阪弁でお願いしたいですわ！まあ、名古屋弁でもいいですけども (ﾟ∀ﾟ)
2022/10/02 12:44

b.hatena.ne.jp

　というわけで、リクエストにお応えして、大阪とは何の縁もゆかりも無い私ですが、想像力を駆使して（笑）エセ大阪弁で現代語訳のセリフを書くことにします（笑）

　ちゃんとした訳をお望みの方は、たぶんどなたかがやっておられると思うので、検索すれば見つかるはずです（笑）

　ふと、とある本に執筆した際、編集方針でセリフが私の意図せぬ所で、全て関西弁に書き換えられて、非常に憤慨したことを思い出しました（笑）

気楽に江戸奇談! RE:STORY 井原西鶴

笠間書院

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御伽草子. 第19冊 (一寸法師) - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。

【原文】

　然《さ》り乍《なが》ら、生まれ落ちてより後《のち》、背《せい》一寸《いつすん》有りぬれば、やがて其の名を一寸法師《いつすんぼうし》とぞ名づけられたり。
　年月を経《ふ》る程に、早《は》や十二三になるまで、育てぬれども、背も人ならず。
　つく／゛＼と思ひけるハ、
「只者《たゞもの》にてハ非《あら》ざれ。
　只《たゞ》化物風情《ばけものふぜい》にてこそ候へ。
　我等《われら》如何《いか》なる罪の報《むく》ひにて、斯様《かやう》の者をば住吉より給ハりたるぞや。
　浅ましさよ」
　と、見る目の不憫《ふびん》なり。

【現代語訳】

　しかしながら、その子は、生まれた時から、身長が一寸［約３センチ］しかなかったので、そのまま一寸法師《いっすんぼうし》［この場合の「法師」は「人」「男子」を意味する］と名付けられました。
　年月が経ち、一寸法師は早くも十二、三歳になり、それまでおじいさんとおばあさんは、一寸法師を育てましたが、身長は人並にはなりませんでした。
　おじいさんとおばあさんは、
「このガキはタダモンやおまへんな。
　ただただ、バケモンみたいなやつや。
　住吉はんは、わてらがどんな悪いことした罰で、こんなガキを授けてくれはったんやろ。
　ああ、嫌や、嫌や」
　とつくづく思い、まわりの人から見てもかわいそうでした。

【解説】

　それにしても、昔話で神様が授ける子って、どうしてクセ強な子ばかりなんでしょ（笑）

　一寸法師の身長は一寸［約３センチ］ということですが、さすがに３センチは小さすぎますよね。
　挿絵だと、少なくとも３０センチ以上はあるように見えます。
　一寸は実際の身長を表しているわけではなく、小さい事のたとえで「一寸」と言っているのでしょう。

　まわりの人は両親をかわいそうと言ってるようですが、本当にかわいそうなのは、両親に化け物扱いされる一寸法師の方なのでは。。。
　「一寸法師」って、今で言うと「ちびっ子」って意味になりますかね。
　しかも、一寸法師ってニックネームじゃなくて、ちゃんとした名前のようなので、これまたかわいそうです。。。