御伽草子. 第19冊 (一寸法師) - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
【原文】
宰相殿《さいしやうどの》、
「不思議の事かな。
人は見えずして、面白き声にて呼ばハる。
出てみバや」
と思し召し、其処《そこ》なる足駄《あしだ》履かんと召されければ、足駄の下より、
「人な踏ませ給ひ」
と申す。
不思議に思ひて見れば、一興《いつきやう》なる者にて有りけり。
宰相殿《さいしやうどの》御覧じて、
「実《げ》に面白き者なり」
とて、御笑ひなされけり。
【現代語訳】
宰相殿は、
「不思議なことやのう。
人の姿は見えはらんのに、面白い声で叫んではる。
表に出てみますか」
とお思いになり、そこにあった足駄をお履きになろうとした所、足駄の下から、
「そこのお方、すんまへんけど、踏まへんように気いつけてくれまへんか」
と言う声が聞こえました。
宰相殿は不思議にお思いになってご覧になると、足駄の下に変わった者[一寸法師]がいました。
宰相殿は一寸法師をご覧になって、
「ほんに、まあ、面白い者がおりはるやないか」
とおっしゃって、お笑いになりました。
【解説】
挿絵を見ると、この足駄の歯、結構大きいですよね。
15センチくらいはありそうです。
一寸法師は足駄の下にしゃがんで入っているので、やっぱり身長は30センチはあるように見えますが、はてさて。
なにはともあれ、踏まれなくて良かったですし、宰相殿にも気に入られたようで良かったです。
僕は足駄じゃなくて、よく足蹴にされるよヾ(๑╹◡╹)ノ"
◆北見花芽のほしい物リストです♪
5月3日は北見花芽の誕生日ヾ(๑╹◡╹)ノ"
◆インフォメーション
※北見花芽の中の人も少しだけ付録CDで担当しています。
※付録CDに『武太夫物語絵巻』(『稲生物怪録』)が収録されています。
北見花芽愛用のくずし字辞典です。
◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪
◆拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
(はてなIDをお持ちでない方でも押せますし、コメントもできます)
◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪
◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします♪
多くの方に読んでいただきたいので、少しでも拡散してくださるとありがたいです。