うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

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[6]とにかくみんなで祈りまくるのです ~『男色義理物語』~

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 【前回のあらすじ】

 采女の男色相手の内蔵之助は、采女誰かをしていないか疑いますが、采女口を割りません。
 一方、采女が病に臥していることは、采女の国元の家族にも伝わり大騒ぎになります。

 

 【初めての方へ】

 原典
画像だけでなく、スクロールすると、ちゃんと活字の原文(可能な限り漢字に直し、送り仮名と振り仮名を補足しています)と現代語訳解説がありますよヾ(๑╹◡╹)ノ"

 

 スマホでご覧の方へ】

 諸事情
により、PC版と同じデザインになっていますが、なるべくスマホでも読みやすいようにはしているのですが、もし、字が小さいと感じた場合は、スマホを横にして拡大する読みやすいと思います。



 

 

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霞亭文庫 · 男色義理物語 · 東京大学学術資産等アーカイブズ共用サーバ
男色義理物語 : 4巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※赤字の書入れ等は筆者。

 

【原文】【現代語訳】

(何様是ハ生霊《いきずたま》の類《たぐ》ひ様《やう》)の物移りて、人の心を悩ますと占ひの表《おもて》に見へ侍るまゝ、
(いかにも、生霊《いきりょう》のよう)なものが乗り移ってこの方悩ませていると、占いの結果に出ています。

 貴《たつ》とき聖《ひじり》に仰《おほ》せて、祈り加持《かじ》せさせ給へ」
 と言へば、
 ですので、徳の高い僧侶頼んで加持祈祷《かじきとう》をさせてくださいませ」
 と、暦の博士言いました。

 其の頃、天下に尊《とうと》ミ傅《かしづ》かれさせ給ふ高僧貴僧《 かうそうきそう》に頼みて、二夜《にや》三日の護摩《ごま》を修《じゆ》し侍る。
 そこで、采女の家族は、その頃、世間尊《とうと》ばれ敬《うやま》われてらっしゃる、徳の高い僧侶頼んで二夜三日護摩行《ごまぎょう》をしました。

 母ハ、其の国、大社《たいしや》/\に、「此の子、安穏《あんおん》に」等《など》、数《かず》の願《ぐわん》を掛け給ふにも、玉鬘《たまかづら》の君ハ、初瀬《はつせ》へだに、遥《はる》/゛\と徒歩《かち》にてこそ物し給ひけめ。
 玉鬘《たまかずら》の君が、長谷寺《はせでら》にまで、はるばると徒歩参詣なさったように[『源氏物語』のエピソード]采女の母は、上野国のあらゆる大きな神社に行って、
息子平穏無事《へいおんぶじ》でありますように」
 など、数々願掛けをなさいました。

「是も一方《ひとかた》ならぬ願いなれバ」
「これも、必ず叶えなければならない願いがあるからこそ」

 とて、七日/\ハ足を空に惑《まど》ひて歩ミを運び給ふも、理《ことはり》に過ぎて哀《あハ》れを催《もよお》す。
 と、采女の母は、足も地に着かないほどおろおろしながら、四十九日もの間、大きな神社徒歩お参りになったも、尋常ではないことで、哀れを誘うのでした、

 一日《ひとひ》、彼《か》の内蔵之助も、いとふ心憂《こゝろう》き事に思ひて、様/゛\の祈り怠らず、
 一方、采女と男色関係の内蔵之助も、采女病に臥すのを、とても辛く苦しいことに思って様々の祈り継続して行いました。

 中にも其の頃、池上原《いけがミハら》に目黒不動明王《めぐろふどうめうおう》と祝《いは》ゝれさせ給ふ、誓ひも著《いちじる》く有り難き験《ためし》になん申し侍れバ、則《すなは》ち爰《こゝ》にて二七日の護摩《ごま》をぞ又は行ひけるとなん。
 中でも、その頃、池上原《いけがみはら》に祀《まつ》られている目黒不動明王目黒不動尊)は[実際、目黒不動尊の場所は池上ではないが、池上と目黒をつなぐ道があった]願いもよく叶いありがたい御利益があるということなので、ここで十四日間護摩もしました。

 斯《か》く有り難き願いの証《しるし》にや、恋の奴《やつこ》の御神も斯《か》ゝるや〈恋の奴の掴《つか》み掛かるも〉、そと怠《おこた》りぬとは見えながら、
 このように、ありがたい様々な祈り成果があったのか、采女支配していた恋心も、少しは収まったようでした。

 いとゞ眉《まゆ》緩《たゆ》げきに、なよ/\と臥し暮らしたるばかりなり。
 しかしながら、ますますダルそうにして、弱々しく臥して過ごすばかりでした。

 何時《いつ》しか遠寺《ゑんじ》の鐘《かね》の声も物哀れに、
 いつしか遠くの寺の鐘の音も、なんとなく趣《おもむき》深く感じ、

「明日もや有らバ聞かん」(とやすると、)
明日生きていたら聞こう(と思うのでした。)



 【解説】

 采女の家族は、采女の病気平癒《へいゆ》するよう、徳の高い僧頼んで大規模護摩をしました。

 采女の母にいたっては、徒歩神社巡りをして祈ります。

 あれだけ采女疑っていた男色相手内蔵之助も、なんだかんだいい奴で、ずっと祈り続け目黒不動尊護摩までします。

 さすがに、これだけやった成果があったのか、采女の恋煩いも少しは良くなったようですが、全快まではまだほど遠いようで。




 『男色義理物語』において「高僧貴僧」書かれてる箇所は、オリジナルの『藻屑物語』『雨夜物語』では、「上野の天海大僧正」「浅草の中尊[忠尊]権僧正書かれています。

 さすがに天海のような大物実名出すわけにはいかんかったのでしょうね。




 また、『男色義理物語』「則ち爰にて二七日の護摩をぞ」という箇所は、『藻屑物語』『雨夜物語』では、「則ち爰にて、黒蔵院《こくぞういん》(極教院、国僧院)を頼みて、二七日の護摩をぞ」書かれています。

「黒蔵院」何を指すのかよく分からないのですが、「虚空蔵院《こくぞういん》」のことでしょうか?


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 【次回予告を兼ねた くずし字クイズ】

 采女歌を詠んだみたいですが、ストーリーはあまり進展しません。 

 正解は一番最後ヾ(๑╹◡╹)ノ"

 

 

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 三つ目僧侶みたいな見た目なんだから、加持とかできないの?ヾ(๑╹◡╹)ノ"

 加持どころか家事すらできないよヾ(๑╹◡╹)ノ"


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 【くずし字クイズの答え】