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火車が描かれた絵をまとめてみたよヾ(๑╹◡╹)ノ"

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 火車についてまとめた記事を、以前に書いたのですが、別のブログに書いたので、改めてこちらにも再編集して掲載します。

 なぜなら、前回取り上げた『新著聞集』巻五に「火車」に関する話が二つばかりあったので、ついでに読んでみようと思った次第で、復習を兼ねてというわけです。

 

 

 

 


 「火車」は葬礼などで人の死体を奪う妖怪です。


「火車」といえばこの鳥山石燕の絵がよく紹介されます。


『画図百鬼夜行』巻2「火車《くハしや》」[安永五年(一七七六)年刊、鳥山石燕作画]
[江戸東京博物館所蔵 CC BY-SA 4.0]
国書データベース:国文学研究資料館


 ちなにみ、石燕の絵では毛むくじゃらの獣なのに、なぜか石燕のパクり本の『怪物画本』ではブチ柄になっていて弱そうです(笑)


『怪物画本《かいぶつえほん》』「火車《くわしや》」[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]
怪物画本 | 貴重書・特殊コレクション
怪物画本 巻1 - 国立国会図書館デジタルコレクション
 


 みなさんも疑問に感じられていると思われますが、「火車」って名前のなのに、車が描かれてないんですよね。

 で、室町時代の絵巻が元になっていると思われる『百怪図巻』を見てみましたら、獄卒(地獄の鬼)らしき獣が火の車を引いています。
おそらくこれが元の火車の姿でしょう。

Suushi Kasha.jpg
『百怪図巻《ひゃっかいずかん》』「火車《くハしや》」[元文二(1737)年成立(オリジナルは室町時代か)、佐脇嵩之《さわきすうし》作]
[wikipediaより]

『化物之繪』にも、同様の火車が描かれています。

11.Kasha.jpg
Brigham Young University - https://archive.org/details/bakemonozukushie00, CC 表示-継承 4.0, リンクによる

『化物之繪』「火車」[江戸時代成立か]
[wikipediaより]

 ほかにも、『新御伽婢子』と『近代百物語』でも、獄卒(牛頭馬頭《ごずめず》)が火の車を引いている絵が描かれています。

『新御伽婢子《しんおとぎぼうこ》』巻一の六「火車櫻《くわしやのさくら》」[天和三(一六八三)年刊、西村市郎右衛門作]
霞亭文庫 · 新御伽婢子 / 西村未達作 · 東京大学学術資産等アーカイブズ共用サーバ 

 


『近代百物語《きんだいひゃくものがたり》』巻五の一「巡《めぐ》る報《むく》ひは車《くるま》の轍《わだち》」[明和七(一七七〇)年刊。鳥飼酔雅作]

[富山大学附属図書館所蔵 CC BY]
国書データベース:国文学研究資料館

 

 でも、石燕の絵は、獄卒っぽくないんですよね。
 ほかでは見られない石燕オリジナルの火車のビジュアルです。
 何だか猫のような獣っぽいんですよね。

 そうです、火車の正体が猫とされている場合もあるんです。
 おそらく、石燕は火車猫説をふまえて描いたのではないかと。

 たとえば『多満寸太礼』と『御伽人形』では、火車は猫又及び仲間の猫とされています。※『御伽人形』では火車という名称は出てこない。


『多満寸太礼《たますだれ》』巻四の三「火車之説《くわしやのせつ》并びに猫《ねこ》死骸《しがい》を取る事」[宝永元(一七〇四)年刊。辻堂兆風子作]
玉すだれ 7巻 [2] - 国立国会図書館デジタルコレクション

 


『御伽人形《おとぎにんぎょう》』巻一の三「幻《まぼろし》に見る人知らぬ貍《ねこまた》」[宝永二(一七〇五)年刊、苗村松軒作]
国書データベース:国文学研究資料館


『北越雪譜』でも、火車の正体は猫又とされています。


『北越雪譜《ほくえつせっぷ》』二編巻三の六「北高和尚《ほくかうわせう》」[天保十二(1841)年刊、鈴木牧之作、山東京山増修、山東京水画]
国書データベース:国文学研究資料館


 獣系で言うと、『茅窗漫録』では、火車の正体は魍魎《もうりょう》とされ、耳毛の長いキツネのような姿で描かれています。


『茅窗漫録《ぼうそうまんろく》』巻三「火車」[天保四(1833)年刊、茅原定作]
茅窗漫録 3巻 [3] - 国立国会図書館デジタルコレクション

 

 元々は奪った死体を乗せるための火の車を引いていた火車という妖怪ですが、そのうち火車という名前だけが残って、火の車を引いてなくても、死体を奪う妖怪全般が火車と呼ばれるようになったと思われます。

 なので、獄卒や猫以外が火車の正体である場合も少なからずあります。

 例えば、『因果物語』では松明《たいまつ》を持った二人の男、
※本文中では松明ではなく大きな光。本文中では二人の大男だが、挿絵ではそれほど大きくない。


『因果物語《いんがものがたり》(平仮名本)』巻四の五「生きながら火車《くわしや》に取られし女の事」[寛文年間(一六六一~一六七二)刊か、鈴木正三原作]
因果物語 6巻 [4] - 国立国会図書館デジタルコレクション


『奇異雑談集』では雷のような姿、

 

Kii-zotan-shu Kasha.jpg
『奇異雑談集《きいぞうたんしゅう》』巻四の一「越後上田《えちごうへだ》の庄《しやう》にて葬《さう》の時 雲雷《うんらい》来たりて死人《しびと》を取る事」[貞享4(1687)年刊]
[wikipediaより]

『狗張子』では天狗、
※火車の正体は明記されていないが、和尚のセリフ「往古《そのかミ》ハ関東方《くわんとうがた》、人 死《し》すれバ火車《くハしや》の来りて尸《かバね》を奪ひ取り、引き裂きて大木の枝に掛け置《お》きたる事も多かりしを」で、火車の正体が天狗であることを示唆している[天狗は人を引き裂いて枝に掛けると言われている。『狂歌百鬼夜興』などに記載]。


『狗張子《いぬはりこ》』巻六の五「杉田彦左衛門《すぎたひこざゑもん》天狗《てんぐ》に殺《ころ》さるゝ㕝《こと》」[元禄五(一六九二)年刊、浅井了意作]
[祐徳稲荷神社所蔵 CC BY]
国書データベース:国文学研究資料館

と言った具合です。

みなさんはどの火車がお気に入りですか?

やっぱり石燕の火車が一番カッコイイかなヾ(๑╹◡╹)ノ"

 


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 実は僕は火車なんだヾ(๑╹◡╹)ノ"


 確かに君の家計は火の車だヾ(๑╹◡╹)ノ"



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