それでは『金草鞋』初編の続きを読んでいきましょう。
前回の風呂屋の次のページです。
字が細かいんで、何回かに分けて読みますね。
※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。
金草鞋. 1編 - 国立国会図書館デジタルコレクション
【翻刻】
堺町芝居《さかいてうしばゐ》
葺屋町芝居《ふきヤてうしばい》
かの二人ハ、翌日から案内の人を頼ミ、まず当年の恵方なればと、芝の神明《しんめい》・愛宕《あたご》の方から始めんと、馬喰丁《ばくろてう》を出て人形町通り、堺町・葺屋町の芝居大流行りに、見物 夥《おびたゞ》しきを見て、肝を潰す。
【現代語訳】
例の二人は翌日から案内人[観光ガイド]を雇って、
「まず今年の恵方にあたる芝の神明宮《しんめいぐう》と愛宕山《あたごさん》から見て行こう」
と、馬喰町《ばくろちょう》の宿屋を出て、人形町通りの堺町《さかいちょう》・葺屋町《ふきやちょう》に向かうと、芝居が大盛況で、あまりにも観客が多くいるのを見て、ビックリしました。
【解説】
はい、皆様忘れているでしょうが、冒頭の人物紹介で出ていた案内人がやっと登場です。
kihiminhamame.hatenablog.com
堺町・葺屋町という隣接した町には芝居小屋がありました。
場所を前回の江戸切絵図で見てみましょう。
おそらく馬喰町からはこのルートで行ったのでしょう。
〔江戸切絵図〕 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。
アップにします、ちゃんと書いてありますね。
三つ目コーナー
今年の恵方《えほう》はどっちだったっけ?ヾ(๑╹◡╹)ノ"
え?アホウは君だけど?ヾ(๑╹◡╹)ノ"
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