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青鷺の火 ~『変化物春遊』その1~

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久々に『変化物春遊』からの妖怪だよ!

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※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
変化物春遊 : 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※画像はクリックすると拡大します。

【原文】

毎夜、青き火の見へる柳の大木有り。
夜に入りて、其の元へ行く者無し。
只《ただ》、「化け柳/\」とぞ言ゝける。
所の者、
「青き火の燃ゆるとも、今宵ハ篠突くごとくの雨故《ゆえ》、その火も無からん」
と、只一人で其の火の元へ行き見れバ、何時《いつ》より其の火青みて、もの凄《すご》し。
見る内に柳の大木一杯に青く光りけれバ、彼の男、そのまゝ倒れけり。
これ、青鷺《あをさぎ》の為《な》す業《わざ》なり。

【さっくり現代語訳】

 毎晩、青い火が見える柳の大木がありました。

 夜になって、その柳の大木の下に行くような者はいませんでした。

 ただ、「化け柳!化け柳!」と言って恐れるばかりでした。

 この辺りに住んでいるある男が、

青い火が燃えていると言っても、今晩は激しくが降っているから、さすがにその火も出ていないだろう。」

 と、たった一人でその青い火が出る柳の大木の下に行って見ると、いつもよりその火青く燃えて、ものすごい有り様です。

 見ているうちに、柳の大木いっぱいに青く光って燃えたので、その男は驚いてそのまま失神してしまいました。

 これは、青鷺(あおさぎ)の仕業なのであります。

【解説】

皆様、お忘れでしょうが、桜川慈悲成作、哥川豊国画『変化物春遊(ばけものはるあそび)』(寛政五[1793]年刊)を、ちょこちょこ読んでいくシリーズです♪

前回まで青頭巾をやっていたので、つながりで青鷺のページをピックアップしました♪

怖いイメージがある一例でございます。

上についてるマークはおそらく出版元の西村屋与八のロゴでしょうね。

は今でも幽霊のイメージがあるように、何か変化物が現れるイメージ江戸時代からあったみたいですね。

青鷺の火は、この当時の書物にはよく出てくる定番の怪異です♪

三つ目コーナー

というわけで、次のネタがないから、また取り上げて欲しい作品テーマ募集します!

リクエスにはなるべくお応えしたいのですが、北見花芽実力不足お応えできない場合も多々あるので、その点はご了承くださいませ!

じゃあ、今度こそ三つ目のお話!

いや、一つ目のお話を!

うん、その三つ対象から外すね♪

 

 

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