『亀山人家妖』の続きだよ!
今回で上巻が終わりだよ!
喜三二[平沢常富]作、北尾重政 画『亀山人家妖(きさんじんいえのばけもの)』天明7 [1787]年刊
※この記事では国会図書館デジタルコレクションの画像を適時改変して使用しています。
絵本国土産 - 国立国会図書館デジタルコレクション
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【前回のくずし字クイズの答え】
さればばかすもばかさ◆れるもミな人の心ニあり◆
[くずし字クイズの補足説明]
【原文】
喜三二、目を開きて見れば、忽(たちま)ち晴れ/゛\と明るくなりにけり。
「今迄ハ目を塞(ふさ)ぎて居たる故、真つ暗に成りたると覚へしなり。
然(さ)れば、化かすも化かされるも、皆、人の心ニ有り。
馬鹿にするも、馬鹿にされるも、同じ道理なり。」
と悟りて、其れより化物草紙を綴(つゞ)りて初春の笑ひに備(そな)ふ。
「まづ、上の巻ハ紛らかしてやつた。嬉しや/\。」
と言ふ事をを演[述](の)べて、是より化け物草紙の初[始]まり。
左様にと然(しか)言ふ。
時に丙午(ひのえうま)の年九月尽(くがつじん) 喜三二 亀山人
【さっくり現代語訳】
喜三二は目を開いてみると、たちまち晴れ晴れと明るくなりました。
「なあんだ、今までは目をつむっていたから、真っ暗になっただけなのか。
つまり、化かすも、化かされるも、全て自分の心次第と言うことだ。
バカにするのも、バカにされるのも同じ理屈だろう。」
と悟り、それから化け物の話を書いて、新春用の出版に間に合わせたのでした。
喜三二
「へへへ、まずは上巻をロクに話も書かずに、ごまかして終わらせてやったわい。
ヤッター!ヤッター!嬉しいな~♪」
以上を自序と致しまして、化け物話の始まり始まりでございます~♪
時は丙午(ひのえうま)の年の九月末 喜三二(亀山人)
【解説】
最初に宣言したとおり、ここまでが絵に描いた序文だったということです。
この作品は上中下の三巻本ですが、その中の上巻を本編を全く書かず、序文だけで終わらせてしまったということです。
普通、序文というものは文字だけで、半ページ程度で終わるものです。kihiminhamame.hatenablog.com
いやあ、喜三二さん、やっぱり攻めています(笑)
たぶん、「化け物は自分の心が生み出す」と言う事を悟ったのだと思いますが、はてさてこれがどうやって作品に生かされているのやら???
最後の印の「亀」の字が亀の姿みたいでカワイイですよね♪
次回予告とくずし字クイズ
さあ、ついに出てきました、あの有名な場所です!
三つ目コーナー
つまり、僕も北見花芽の心が生み出したんだよ。
じゃあ、目をつむれば消えてくれるのか?
目をつむっちゃ、らめぇ~!
(満面の笑みを浮かべながら、ギュっと目を閉じる)
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