引き続き『曽呂里物語』を読んで行こうと思うのですが、もうちょっと時間がかかりそうで(ちなみに次は『耳なし芳一』系のお話です)、あんまり更新期間が空くと存在を忘れられそうなので、今日は小ネタでもヾ(๑╹◡╹)ノ"
『曽呂里物語』を書いたとされる(あくまでも設定ですが)曽呂利(一般的には「曽呂里」ではなく「曽呂利」表記をされることが多いです)のエピソードが、『昨日は今日の物語』という小話集(笑話集)にあります。
こういう更新に困った時に丁度いい短さのお話なので(笑)、読んでみることにしましょうヾ(๑╹◡╹)ノ"
一般的に曽呂利は、秀吉のお伽衆[面白い話とかする人たち]として知られますが、ここでは秀次のお伽衆ということになってます。
『昨日は今日の物語』上巻[元和・寛永ごろ(1615-1644)刊か]
きのふはけふの物語. 上巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。
【原文】
一、関白秀次公《くわんはくひてつぐこう》の御話の衆に曽呂利《そろり》と申す者、余り良く話を仕《つかまつ》り候 故《ゆへ》、或《あ》る時、「話に詰まり候 様《やう》に」と思し召して、朝《あさ》の寝起きに、未だ顔も洗はず、目をする/\、取り乱したる体《てい》にて在《あ》りけるに、何か話一つと仰せられけれバ、俄《にわ》かに詰まりて夢物語を語り出しけるハ、
「扨も今宵夢を見て御座候《ござさうらふ》が、或る所へ行き候へバ、道に黄金《こがね》[小金?]が夥《おびたゞ》しく落ちて御座候程に、「扨《さて》も嬉しき事かな」と存《ぞん》じ、思ふ存分に拾い申し、帰《かへ》る所へ落としたる主《ぬし》来りて、「取り返さん」と追ひかけ候へども、既《すで》に追いつきさうに御座候時、余り迷惑致し、箱を垂れて御座候が、目覚めて彼《か》の金を探りて見れ共、金ハ跡形《あとかたち》も無くて、箱は強《したゝ》か垂れてあつた」
と申した。
【現代語訳】
関白豊臣秀次公の御伽衆《おとぎしゅう》に曽呂利と言う者がいました。
曽呂利はあまりにも上手に話をするので、ある時、秀次公は、「何とかして曽呂利が話に詰まる所を見てみたい」とお思いになりました。
そこで、曽呂利が朝の寝起きで、まだ顔も洗わず、目をこすってボーっとしている時に、秀次公は「何か話を一つしてくれ」とおっしゃいました。
突然のことなので、さすがの曽呂利も話が出てこず、とっさに夜に見た夢の話をし始めました。
曽呂利は、
「さてさて、今夜見た夢の話なのですが、ある所に行った時に、金貨がたくさん落ちていました。
私は、「これはラッキー♪」と思い、満足が行くまで拾いました。
帰ろうとした時、落とし主がやってきて、「オレの金を返せ!」と追いかけてきました。
私は逃げましたが、もう追いつかれそうになった時、テンパってう〇こを漏らしてしまいました。
目が覚めて、拾った金は無いかと探しましたが、夢の事なので当然金はどこにも無かったのですが、う〇こはたくさんしてありました」
と申し上げましたとさ。。。
【解説】
こんな話だとは知らず、読んで後悔しました(笑)ヾ(๑╹◡╹)ノ"
「曽呂利ほどの人物だと急に話を振られても、面白い話をすることができる」
ということなのか、
「曽呂利でも急に話を振られたらとんでもない話をしてしまう」
とうことなのか、どっちなんでしょう?
どちらにしても、この時期の小話集(笑話集)はこの手の下品な話が満載ですので、読まれる際はそこらへんを覚悟してお読みくださいね(笑)ヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目コーナー
僕もトイレに行く夢を見て、起きたら押し入れにおしっこをしてたよヾ(๑╹◡╹)ノ"
うん、とりあえず、掃除しようか。。。ヾ(๑╹◡╹)ノ"
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