うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

江戸文学の楽しさを皆さんにお伝えできれば♪

当ブログは広告・PR・アフィリエイト等を含みます。

ヘビをも倒す!三本足のカエル最強伝説!? その4 【再読】 ~『金玉ねじぶくさ』巻七の二より~

当ブログは広告・PR・アフィリエイト等を含みます。

 

f:id:KihiminHamame:20201225001657j:plain

『金玉ねじぶくさ』巻七の二「蛙も蛇を取る事」続きですヾ(๑╹◡╹)ノ"

f:id:KihiminHamame:20201225001852j:plainf:id:KihiminHamame:20201225001857j:plain

 f:id:KihiminHamame:20201225001902j:plainf:id:KihiminHamame:20201225001906j:plain
霞亭文庫書誌詳細
※この記事では霞亭文庫の画像を適宜改変して使用しています。

【原文】

余り、蛇に取られ、詮方《せんかた》無さに、中間《なかま》にて大勢 評議《へうぎ》し、一疋《いつぴき》智勇《ちゆう》備《そな》ハりたる蛙《かわづ》、此の謀《はかりごと》を用ひ、数多《あまた》の蛙《かへる》の命を救ふと見へたり。
国《くに》は国主《こくしゆ》のまま、天下は天子のまゝなれども、上《かミ》道《みち》を失ひ、餓《う》へたる民《たミ》を憐《あハ》れまず、強《し》い虐《せたぐ》る事強けれバ、疲馬《ひば》鞭箠《べんすい》を恐れずとて、痩《や》せた馬《むま》に重荷《おもに》を負《お》ふせて追えども行かぬ如く、民《たみ》も国の仕置《しおき》を用ひず、却《かへ》って法度《はつと》を背《そむ》き、右の馬《むま》の鞭《むち》を恐れざる様《やう》に、厳しき成敗《せいばい》をも顧《かへり》見ず、不義《ふぎ》を行ひ、盗賊《たうぞく》を成《な》して、国天下を乱《ミだ》せし事ども、和漢両朝《わかんれうてう》に其の例《ためし》多し。
斯様《かやう》の事を鑑見《かんがみ》、一人の栄花《ゑいぐわ》の為《ため》に衆《しゆう》を害《がい》せぬ様《やう》に下《した》を憐《あハ》れみ、仁政《じんせい》を施《ほどこ》し給はゞ、国家《こくか》は万々世《ばん/゛\せい》に至《いた》る迄、長久《チャウキウ》成《な》らざらん物か。

【現代語訳】

あまりに食べられるので、どうしようもなくなり、カエル仲間が大勢集まって相談し、知恵勇気を持った一匹のカエルが、このナメクジ作戦実行し、多くのカエルの命救ったのでしょう。

国主思うまま天下天子思うままですが、上に立つ者を踏み外し、餓えた民衆をかわいそうに思わず、ひどくむごい扱いをすれば、「疲馬《ひば》鞭箠《べんすい》を恐れず」と言って、痩《や》せた馬重い荷物を乗せて追い立てても歩こうとしなくなるように、民衆からの処罰恐れず、逆にそむきます。

先ほど例に出した馬がムチを恐れないように、民衆厳しい処罰を受ける事を何とも思わず悪事働き盗賊団結成し、天下乱したことは、日本中国、どちらのにもその例が多く見られます。

このような事をよく考え上の者個人の栄華のために民衆傷つけないように、下の者大切に扱い、思いやりのある政治をすれば、国家はこれから先も永遠長く続くのでしょうが。

【挿絵】

f:id:KihiminHamame:20201225003040j:plain

荒れた池で、対峙《たいじ》するカエルヘビ、それを見て驚く家の人

【解説】

というわけで、完結ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

最後はなんだか、本編関係あるような無いような政権批判だかなんだか説教臭い文章で終わります。

この作品は、学者や思想家のような人が、アルバイトで書いたのでしょうかね?

「疲馬《ひば》鞭箠《べんすい》を恐れず」は、本文中でも言及されていますが、「疲れた馬はムチで打たれることを恐れなくなり、命令に従わなくなくなる」という意味です。

ムチで打たれるのが好きだよヾ(๑╹◡╹)ノ"

それは単なる君の趣味ヾ(๑╹◡╹)ノ"

次回はこのお話の最初に出てきた謎の鳥「チン」についてでも書きましょうかねヾ(๑╹◡╹)ノ"

 

 

◆インフォメーション

「を知る通信」さんに、「あなたの家の中にいるかもしれない衝撃の妖怪五選」という記事を寄稿しましたので、ぜひご覧ください!ヾ(๑╹◡╹)ノ"
はてなブックマークでのコメントもぜひ!ヾ(๑╹◡╹)ノ"

news.woshiru.com

◆北見花芽のほしい物リストです♪ ご支援よろしくお願いします♪

f:id:KihiminHamame:20171119223122j:plain 

いただいた商品のレビューはこちら♪   

◆インフォメーション 

井原西鶴の大著、『男色大鑑』一般向け現代語訳「歌舞伎若衆編」発売中です♪

北見花芽の中の人もちょっと書いてるので興味のある方も無い方も、下のアマゾンリンクから買ってくださると狂喜乱舞します♪
※ 書店で買っても、北見花芽の中の人には直接お金が入らないので何卒。

全訳 男色大鑑〈歌舞伎若衆編〉

全訳 男色大鑑〈歌舞伎若衆編〉

  • 作者: 染谷智幸,畑中千晶,河合眞澄,佐藤智子,杉本紀子,濵口順一,浜田泰彦,早川由美,松村美奈,あんどうれい,大竹直子,九州男児,こふで,紗久楽さわ
  • 出版社/メーカー: 文学通信
  • 発売日: 2019/10/21
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

「武士編」好評発売中です♪
全訳 男色大鑑〈武士編〉

『男色を描く』合わせてお読みいただけるとより楽しめると思いますよ♪
※ こちらも北見花芽の中の人がちょっと書いていますので。 
男色を描く: 西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉

◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪

f:id:KihiminHamame:20171108164138j:plain

◆拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
はてなIDをお持ちでない方でも押せますし、コメントもできます)

web拍手 by FC2

◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪

にほんブログ村 歴史ブログ 江戸時代へ
にほんブログ村 


江戸時代ランキング

◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします♪ バズりたいです!w