うきよのおはなし~江戸文学紹介ブログ~

江戸文学に少しでも興味を持つ方が増えれば良いなと。

浦島太郎よ永遠に。 ~『浦島太郎』その18[終]~

『浦島太郎』の続きだよ!

今回で最終回だよ!

浦島さん亀さん幸せになれたのかな?

挿絵

f:id:KihiminHamame:20180605165405j:plain

【解説】

蓬莱山浦島さんが再会した場面でしょうね。

蓬莱台にも用いられる、めでたいシチュエーションの図柄です。

蓬莱山鶴と亀、そして、松・竹・・・あれ?が見当たらない(笑)

とセットのは見当たるんですがねえ。

f:id:KihiminHamame:20180605165436j:plain

の姿が最初に比べて細かく描かれていますが、この耳が長い亀の姿については、次回で改めて考察したいと思います。

f:id:KihiminHamame:20180605165458j:plain
国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎)

本文

f:id:KihiminHamame:20180605165628j:plainf:id:KihiminHamame:20180605165632j:plainf:id:KihiminHamame:20180605165636j:plain

翻刻

かめはこうに三せきのいわ
ゐをそなへ。万(よろづ)代をへしと也。
扨こそめてたき様(ためし)にも。つる
かめをこそ申候へ。只(たゝ)人にハ
情(なさけ)あれ。情の有人ハ行末め
て度由申伝(つたへ)たり。其のち
うら嶋太郎ハ。丹後(たんこ)のくに
にうら嶋の明神と顕れ。
衆生(しゆじやう)さいどし給えり。かめも
おなし所に神とあらハれ
ふうふの明神(めうじん)となり給ふ。
めてたかりけるためし
なり

[※赤字が前回のくずし字クイズの答えです。]

【現代語表記】

亀は甲に三石[?][三才?][三才石?][三世?]の祝いを備え、万(よろず)代を経しとなり。
さてこそ目出度き様(ためし)にも、鶴亀をこそ申し候え。
只(ただ)人には情け(なさけ)あれ。
情けの有る人は、行末目出度き由、伝え(つたえ)たり。
その後、浦島太郎は、丹後(たんご)の国に浦島明神と顕れ、衆生(しゅじょう)済度[さいど]し給えり。
亀も同じ所に神と顕れ、夫婦の明神(みょうじん)と成り給う。
目出度かりける様[ためし]なり。

【ざっくり現代語訳】

亀の甲羅には、この世のあらゆる祝い事が刻まれているので、その恩恵でずっと長く生きることができるそうです。

こうして、末永く仲睦まじい鶴と亀は、おめでたい事の象徴となったのでした。

ただはひたすら「情け」を持つべきです。

「情け」がある人の将来はめでたい[素晴らしい]ものになると言われています。

その後、浦島太郎は故郷の丹後の国浦島明神となって現れ、迷える人々を救済なさいました。

もまた同じ所にとなって現れ、夫婦の明神となって祭られたのでした。

世の中には、このようなめでたい[素晴らしい]出来事があるというお話でした。

おしまい


【解説】

まず、「三[さん]せき」という言葉の意味がよく分からなかったのですが、謡曲「翁」「また万代の池の亀は,甲に三極を備へたり」というこの箇所と似たフレーズがあります。

ただ、「三極」「さんきょく」「さんせき」とは逆立ちしても読めません。

「三極」「天・地・人」を意味します。

関係ありそうな言葉を探してみると。「三才[さんさい]という言葉があり、これも「天・地・人」を意味します。

「三才」になぞらえて据えた庭石の事を「三才石[さんさいせき]と言うので、「三才石」が縮まって「三石[さんせき]なのかなと。

鶴と亀は下手したら当時の人間の平均寿命を超えるほどの長寿だったので、めでたいものの象徴となったのでしょう。

鶴と亀という「めでたいものセット」であることに意味があるのに、浦島になるという所も今ではカットされてるんですよねえ。

なんか最後になって「情け」という言葉がやたら出てきますが、何でかと思ったら、そもそも、浦島太郎亀の命助けたのが、「情け」がある行為というわけなんですよね。

スッカリ物語の発端を忘れてました(笑)

でも、亀が釣られたのは、実は計画的犯行なんじゃないかと疑っています。

実際、風土記では、浦島仲良くなりたくて、ワザと釣られるんですよ!

あ、そうか、この作品は、浦島神社由来を書いたお話だったんですね!

最後まで読んでようやく気づきました(笑)

「浦島神社縁起」と言っても良いでしょう。

ただの漁師が最後には神様になってしまったわけですが、その浦島神社は実際にあります!

浦嶋神社公式サイト|京都府伊根町|縁結び、長寿、漁業、航海、星に対しての信仰

つまり、浦島さん亀さんは今でも浦島神社にいるはずです!

ちょっと天然浦島さん肉食系女子のさんに、会いに行きたくなりました♪

そうだ 京都、行こう。

[浦島神社バージョンもぜひ放映してほしいものです。]

三つ目コーナー

カメ好き好き~♪

お前はどこのカメじゃ♪

折角いい感じで終わらせたのに、もう台無し!!!

  

◆北見花芽のほしい物リストです♪ ご支援よろしくお願いします♪

f:id:KihiminHamame:20171119223122j:plain
いただいた紅茶のレビューはこちら♪

いただいた桂花陳酒のレビューはこちら♪

 いただいたぺんてる筆のレビューはこちら♪ NEW!

 

◆オススメ書籍 私もちょっとだけ書いてます♪

西鶴作品が現代語でわかりやすく読めます♪ 

気楽に江戸奇談! RE:STORY 井原西鶴

気楽に江戸奇談! RE:STORY 井原西鶴

 

江戸の男色文学を紹介するエッセーなどが掲載されています♪

男色を描く: 西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉

男色を描く: 西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉

 

 

◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪

f:id:KihiminHamame:20171108164138j:plain

◆下の広告をクリックしていただけたら、ありがたいです♪

 

はてなIDをお持ちでない方も、拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
(コメントもできます)

web拍手 by FC2

 ◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪

にほんブログ村 本ブログ 古典文学へ
にほんブログ村


江戸時代ランキング

◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします。憧れのホットエントリー(笑)

広告