怪物つれつれ草 : 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
前回の挿絵の違和感についての質問に、色々とお答えいただきまして、ありがとうございます。
kihiminhamame.hatenablog.com
id:hoso-11-bishamonten さん
布団が甲羅柄ですな…
もしや、挿絵の人物は亀仙人なのではないでしょうか!?
id:harienikki さん
違和感はあまり感じないのですが、ふと疑問が…。昔の人は敷布団って敷かないんですか?もしかして、敷布団は高貴な人だけのものなのかしら?(^◇^;)
id:toikimi さん
私も、敷布団がないのが違和感でした。寒かったり硬かったりしないのでしょうか?
id:kapibara5168 さん
お爺さんは布団をかぶった人間のように見えますがこの布団は甲羅なのですかね?亀甲模様のようなものも描かれてますし布団から出ている手足の位置も亀のヒレっぽい。老ゴイサギを青二才と言えるのは亀だからかしら。
敷布団が描かれていないというご指摘ですが、ここでは、年老いたゴイサギに合わせて、オヤジを長寿の象徴である亀に見立てています。
あくまでも、オヤジを亀に見せるために、甲羅代わりの亀甲模様の掛け布団を描いているのであって、敷布団は単に描く必要がなかっただけだと思います。
敷布団まで描いたら亀っぽくなくなりますしね。
id:santa-baking さん
洒落もここまで続けられると読み応えがありますね。ところで、ゴイサギは空を飛んでいたと思いきや部屋の中? (*^▽^*)
id:Kitajskaya さん
私もコメントをされている方と同様に敷布団がないことに違和感を覚えました。また挿絵ではお爺さんが布団で寝ていますが、そうであるならばゴイサギは何処から部屋の中に入ってきたのか疑問です。
どこから部屋に入ったかですが、これはあくまでも笑い話なので、そのあたりにリアリティーを求めてはいけません(笑)
id:kaedeya さん
違和感…。亀とセットになるのは鶴。煙管を直接畳の上に置くと火事の危険があります。ゴイサギの形がパラサウロロフスみたいです。こんなでかい鳥が入ってこれるなら、泥棒も入り放題だと思います。コウコウ。
おっしゃる通り、亀とセットになるのは、本来は鶴ですが、鷺《さぎ》は見た目が似ているので、ちょっとしたシャレで鶴の代役になったのでしょう(笑)
あ、確かに、寝タバコには注意です(笑)
私が感じた違和感と言うのは、挿絵に描かれているゴイサギです。
だって、挿絵に描かれてるのは、どう見てもゴイサギじゃなくて、
和漢三才図会 : 105巻首1巻尾1巻. [28] - 国立国会図書館デジタルコレクション
アオサギなんですもの!
和漢三才図会 : 105巻首1巻尾1巻. [28] - 国立国会図書館デジタルコレクション
実は、この時代に描かれているゴイサギの妖怪は、ほぼアオサギの姿で描かれています。
どうもこの時代、タヌキとムジナ、河童と水虎のように、ゴイサギとアオサギも混同されていたみたいです。
オヤジも「アオサギ」って言っちゃってますしね(笑)
まあ、ゴイサギはカワイくて、そのままだと妖怪として怖くないんで、アオサギの姿で描いたのかもしれませんけどね。
ちなみに、アオサギもゴイサギ同様、妖怪扱いされていました。
kihiminhamame.hatenablog.com
それにしても、何で、ゴイサギが妖怪扱いされていたか、不思議ですよね?
その疑問を解消するのにピッタリな文章が『和漢三才図会』に書かれていたので、ご覧くださいませ。
『和漢三才図会』(寺島良安編、正徳二[一七一二]年成立)巻七十五
※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
和漢三才図会 : 105巻首1巻尾1巻. [28] - 国立国会図書館デジタルコレクション
【原文】
凡《おほよ》そ、五位鷺《ごゐさぎ》、夜飛ぶ時は、則ち光有り、火の如し。
月夜、最も明なり。
其の大なる者、岸辺に立ちては、猶《なほ》人の停立《ていりつ》するが如し。
之《これ》に遇《あ》ふ者、驚きて、妖怪と為す。
【現代語訳】
だいたいゴイサギは、夜飛ぶ時、光って火のように見えます。
月夜に、最も明るく見えます。
大きいものだと、岸辺に立って、人がたたずんでいるように見えます。
これに遭遇した人が驚いて、妖怪としたのでしょう。
要は、夜のゴイサギに月明かりなどが反射して、光って火の玉や人のように見えて、これを見て勝手に驚いた人が妖怪扱いした、というだけの話みたいです。
ゴイサギはそれほど大きくないので、大きいものとはおそらくアオサギのことでしょうね。
僕は「アオハゲ」って呼ばれるよヾ(๑╹◡╹)ノ"
◆インフォメーション
現代語訳はありませんが、詳しい注が付いているので、古文を勉強されたい方には最適な一冊です。大学のテキストにも使用されています。
※北見花芽の中の人も少しだけ担当しています。
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