『浦島太郎』の続きだよ!
まさか女房さんが○○だったなんて!!!
国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎)
【原文】
仰せけるは、
「三年《みとせ》が程は、鴛鴦《ゑんわう》の衾《ふすま》の下に比翼の契りをなし、片時も見えさせ給はぬさへ、「とやあらん、かくやあらん」と心を尽くし申せしに、今別れなば、また何時《いつ》の世にか会ひ参らせ候ハんや。
二世の縁と申せば、仮令《たとひ》この世にてこそ夢幻の契りにて候《さふらふ》とも、必ず来世にては一つ蓮《はちす》の縁と生《む》まれさせ御座《おハ》しませ」
とて、さめ/゛\と泣き給ひけり。
又、女房申しけるハ、
「今は何をか包み候べき。
自らハ、この竜宮城の亀にて候が、ゑじまが磯にて御身に命を助けられ参らせて候。
その御恩に報じ申さんとて、かく夫婦とハなり参らして候。
また、是《これ》は、自ら
【くずし字クイズの答え】
ミづかはハ。この
りうぐうじやうのかめに
て候が。
【ざっくり現代語訳】
(女房は、)
「三年の間は、オシドリのように仲良く同じ布団の中で、比翼の鳥のように契りを交わしました。[いやん、エッチ♪]
ちょっと姿が見えないだけで、「どうしたのかしらん?」とソワソワする程でしたのに、今ここでひと月もの間、離れ離れになってしまったら、次はいつ会えるか分かりませぬ。
私たちは来世まで続く縁を誓いましたので、たとえこの世での夢幻のような契りが終わってしまっても、必ず来世[あの世?]では同じ蓮の上に生まれましょうね。」
[仏教用語に「一蓮托生[いちれんたくしょう]」という言葉があります」
と言って、涙を流してシクシクと泣くのでした。
女房は続けて、
「今はもう包み隠さずに言います!
私はこの竜宮城の亀でございます!!!
江島が磯[?]であなた様に命を助けていただいたご恩を返そうと、こうして夫婦になったのです。~~~
【解説】
お待たせしました!やっと亀が登場です!
って、実はずっと亀は出続けていたのです(笑)
今では乙姫と亀は別々の存在になっていますが、『風土記』『日本書紀』の記述でも、乙姫=亀だったんです。
やっぱ亀とチョメチョメは倫理的にどうなんだということで、別々の存在に変えられてしまったんでしょうかね???
浦島は、
「いやあ、どうりで随分磯臭いなとは思っていたのですが、てっきり女性とはこいういうもんなんだなと思いまして」
と言ったとか、言わないとか。
言わないよ!
そういえば、確か、桃太郎も元はお爺さんとお婆さんが桃を食べたら回春してハッスルしたら、桃太郎がデキちゃったというお話でしたものね。
そもそも、浦島さんが亀を釣った時に言った言葉を思い出してください。
「忽《たちま》ちここにて命を絶たん事、労《いたわ》しければ、助くるなり。常には恩を思い出すべし」
浦島さんが言うことを、亀さんは律儀に守ったというわけですね。
いやあ、ウカツなことを言うもんじゃありませんね(笑)
というか、釣られた時の亀の表情を見ると、やっぱ亀さんはイケメンの浦島さんに一目惚れしてたのでしょうね(笑)
[夫婦の馴れ初めの一枚(笑)]
それにしても一ヶ月ほど里帰りさせてくれと言っているだけなのに、まるで今生の別れのような女房の態度、なぜなのでしょうか?
次回予告とくずし字クイズ
うわあ、ついに出ますか!あの箱が!!!
ヒントっ!
三つ目コーナー
鶴さんだけじゃなくて、亀さんも恩返しをするんだね。
お前の頭もツルツルのくせに、何も恩返ししねえな。
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