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殿の小姓に手を出したばっかりに ~『男色比翼鳥』巻1の2 その4~

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『男色比翼鳥』巻1の2続きだよ♪

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※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
男色比翼鳥 6巻. [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション
※画像はクリックすると拡大します。

【前回のくずし字クイズの答え】

見ぐるしき額(がく)などかけ置
事身を持ものハ笑(わろふ)へし

【原文】

折し無ければ打ち過ぎぬ。
我々三人、斯(か)く浪(らう)人したる事、若道を好ける故、殿の御目を暗まし、御小姓と不義(ふぎ)表れ、既に御手討にも成るべき所に、御情けを以て命を助かり、有るに甲斐無き浪人姿(らうにんすがた)。
然(さ)りとハ無念骨髄(むねんこつずい)に通り、今千日悔ゆれど甲斐無し。
抑々(そも/\)此の起こりを考(かんが)へ見るに、人に優れ、衆道に浮き身を悩まし、昼夜(ちうや)大酒に我を忘れ、人を蔑(ないがし)ろにし、我が儘(まゝ)の振る舞い、立ち所に天罰当たりし也。
然(さ)るによつて、今、改め、女道に傾き、妻持って朝夕(ちやうせき)是を楽しむ。
然るに、貴殿、古(いにしへ)に等しく男色の浮気成る心、表に現れ、見苦しき額(がく)など掛け置く事、身を持つものハ笑(わろふ)べし。
急いで心底を引き換へ給へ」と云ふも

【さっくり現代語訳】

[この件に関して、あなたに逢ったら話そうと思ってはいましたが、]中々その機会が無くて時が過ぎてしまいました。

我々三人がこうして浪人となったのは、若衆が好きだったからです。

殿の目を盗んで小姓チョメったのがバレて、本来ならすぐにお手討になるべき所を、殿お情けでだけは助けていただいたのですが、懲戒免職になって、生きてる価値もないような浪人姿となったのです。

いやはや、無念が骨髄まで染み入る思いです。

千日の間悔やみましたが、今となってはどうしようもありません。

そもそも、どうしてこうなったか考えると、人よりちょっとばかし容姿とかが優れているからと調子に乗って、衆道[男色]にのめり込んでしまい、その上、前後不覚になるまで大酒を飲んだくれたり、人を小バカにしたり、やりたい放題していたので、すぐさま天罰が下ったのです。

なので、今は改心して女色に転向し、を持って朝晩愛でて楽しんでいます。

それなのにあなたは昔と同じように男色に現(うつつ)を抜かして、みっともないを掲げているので、所帯を持つ者は鼻で笑いますよ。

すぐに心を入れ替えなさいませ。」

と言い

【解説】

しかしまあ、イケメンなら何をしても許されるのか、やりたい放題だったようですが、殿の小姓に手を出すというのは、さすがに超えてはいけない一線だったわけで。。。

小姓と言うのはお殿様のお側で仕えている少年です。

もちろん、夜のお世話もしました(いやん)。

その小姓に手を出すなんて言語道断です!

手討ち切腹になって当然の行為なのに、ほんと、優しいお殿様で良かったのやら、悪かったのやら。

「天罰が下った」とか言ってますが、単なる自業自得ですよね(笑)

文殊、こんなとんでもない連中二人の少年を任せて大丈夫なのかしらん?

で、浪人なったのは男色のせいだから女色に転向したと、市川源蔵と山田半平は言っているわけですが、奥村幸手の言い分はいかに?

次回予告とくずし字クイズ

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三つ目コーナー

男色にするか女色にするか悩むよー。

どっちにもモテないから悩む必要はないよ。

   

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