そろそろ久々に大相撲の本場所が開催されると言う事で、ちょと相撲の小ネタでもヾ(๑╹◡╹)ノ"
大相撲の横綱は72人いますが、初代横綱とされるのが明石志賀之助です。
ただ、長らく明石志賀之助は伝説上の存在で実在しないと言われてきました。
でもね、浮世草子の『好色姥桜』という作品に明石志賀之助の名が普通に出てるんですよヾ(๑╹◡╹)ノ"
『好色姥桜』に明石志賀之助の名が出て来ることは、私は浮世草子が専門なので、『好色姥桜』に目を通していたのでたまたま知っていましたが、十年くらい前の時点で私以外で気づいていたのは相撲評論家さんくらいだったと思います。
明石志賀之助が登場する当時の資料に関しては、相撲評論家さんのホームページでまとめられているのいるので、ご参照ください。
http://tsubotaa.la.coocan.jp/yokoki/yokoki03.html
ちなみに「(昭和10年刊の尾崎久弥「江戸小説研究」においてこの部分が引用されているという)」は、私が教えてあげた情報ですwヾ(๑╹◡╹)ノ"
相撲評論家さんとは私が相撲に興味を持っていた時期に交流させていただきましたが、まだお元気に活動は続けられているのかしらん?ヾ(๑╹◡╹)ノ"
では、その当該箇所を見てみましょうヾ(๑╹◡╹)ノ"
遊色軒作『好色姥桜』元禄五(一六九一)年刊
【原文】
明石志賀《あかししが》が曲相撲《きよくずまふ》、竹田がからくり、嵐が似事《にせごと》、伊藤小太《いとうこだ》が扇の手、皆是《みなこれ》、日域無双《じきいきむさう》の上手芸《じやうずげい》なれど、切々《きれぎれ》見れば白《しら》けて嫌なり。
※『元禄好色草子集3』(1998.3 古典文庫 第616冊)
※尾崎久弥「江戸小説研究」(昭和10年刊)
【現代語訳】
明石志賀之助《あかししがのすけ》の曲相撲《きょくずもう》、嵐三右衛門《あらしさんえもん》のモノマネ芸、竹田近江《たけだおうみ》のからくり芝居、伊藤小太夫《いとうこだゆう》の扇の演舞、すべて日本唯一の素晴らしい芸ですが、ちょこちょこ見ていたら飽きて嫌になってしまいます。
嵐三右衛門(初代?)・伊藤小太夫(2代目?)・竹田近江(初代?)という当時の実在した有名人と並んで書かれているので、当然、明石志賀之助も当時の実在した有名人だということがわかります。
ただ、「上手芸」とあるように、ここで書かれている人物は全て芸をする人だということです。
嵐三右衛門と伊藤小太夫は歌舞伎役者、竹田近江はからくり師です。
ということは明石志賀之助も「曲相撲」という芸をする人だったと思われます。
おそらく「曲」は「曲芸」の意だと思われ、アクロバティックな相撲パフォーマンスでもして人々を楽しませていたんだろうと思います。
相撲も当時は格闘技と言うよりショーだったんでしょうね。
横綱制度が事実上始まったのは、四代谷風と五代小野川の時からです。
横綱などと言う新しい制度を作ることに関しては当時は厳しかったので、初代から三代までの横綱は、相撲協会がお上に
「以前に明石・丸山・綾川という力士にも横綱を与えたことがあるので、谷風と小野川にも横綱を与えて良いですか?」
というあたかも前からあった制度かのように嘘の申請をした時に書かれた人物だったのです。
おそらく相撲人気を確立した立役者として明石志賀之助は初代横綱として名を連ねることになったんでしょうね。
ほんのわずかな資料からだけでも、明石志賀之助は「曲相撲」をした人気有名人だったということまで分かるんだぞというお話でした。
で、画像の一つも無くて殺風景なので、当時に書かれた明石の肖像画は存在しないので、後に想像で書かれた肖像画でも載せます。
が、どれが明石なの???
明石志賀之助・谷風梶之助・小野川喜三郎・阿武松緑之助・稲妻雷五郎・不知火諾衛門・秀ノ山雷五郎 - 国立国会図書館デジタルコレクション
明石志賀之助・谷風梶之助・小野川喜三郎・阿武松緑之助・稲妻雷五郎・不知火諾衛門・秀ノ山雷五郎 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。
正解はすぐこのあとの三つ目コーナーで!
ちなみに、他の各人の肖像画などと見比べながら特定しました。
秀ノ山は前にこのブログにも登場しましたね。
kihiminhamame.hatenablog.com
三つ目コーナー
正解はこちらヾ(๑╹◡╹)ノ"
紛れ込むんじゃねえ!ヾ(๑╹◡╹)ノ"
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