金太郎 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。
【原文】
また或《あ》る時は山へ遊びに行《ゆ》きたるに、大木の杉に木の葉天狗《このはてんぐ》居たりしを、木を揺す振りて皆落としけるに、天狗も所詮敵ハぬと思ひけれバ、争ハず金太郎に従ひ、相手をする。
「どつこい/\、どつちらも負けるな。勝った者には褒美《ほうび》に木の葉煎餅を遣りますぞ」
「どつこい/\、鼻が邪魔になつて取り難い。甚《はなは》だ[「鼻」とかけた]困る訳だ」
【現代語訳】
またある時、金太郎は山に遊びに行き、杉の大木に木の葉天狗《このはてんぐ》がいるのを見つけ、木を揺さぶって木の葉天狗を全員木から落としました。
木の葉天狗もこのバカ力《ばかぢから》にはかなわないと思い、争わないで金太郎の子分になりました。
金太郎「どすこい、どすこい、どちらも負けるな! 勝った方にはご褒美に木の葉せんべいをあげましょう」
木の葉天狗「どすこい、どすこい、鼻がジャマで相撲が取りにくい。まったく困ったもんだ」
【解説】
知ってる話だと金太郎が相撲を取るのですが、自分は取らずに相撲を取らせて楽しむとは。。。
ますますイメージが違う、暴君金太郎ですヾ(๑╹◡╹)ノ"
木の葉天狗は鳥の姿をした天狗の妖怪です。烏天狗《からすてんぐ》の亜種ですかねヾ(๑╹◡╹)ノ"
相撲でジャマになっているのは、正確には鼻ではなくクチバシですねヾ(๑╹◡╹)ノ"
木の葉せんべいは、木の葉の形をしたせんべいです。
三つ目コーナー
僕も天狗になりたいよ~ヾ(๑╹◡╹)ノ"
すでに、調子に乗って天狗になってるじゃんヾ(๑╹◡╹)ノ"
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