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敵の名は横山団蔵改め栗原安左衛門改め、、、 ~『男色比翼鳥』巻6の13 その3~

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『男色比翼鳥』巻6の13続きだよ!

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※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
男色比翼鳥 6巻. [6] - 国立国会図書館デジタルコレクション
※画像はクリックすると拡大します。

【前回のくずし字クイズの答え】

はや討立(うつたて)とよろこふてい寔(まこと)に武士の鑑(かゝミ)ぞかし

【原文】

祖(ぞ)の主君に立ち帰り、朝暮炎(ほむら)を燃やせしに、去年(こぞ)の秋、浪人す。是(これ)幸(さいわ)い、一度は尋ね出さんと存知たる所に、目前に有りしこそ優曇華うどんげ)の花。
今こそ落花(らつくわ)狼藉者(らうぜきもの)、幾(いく)千万の弟子あつて助力[助太刀]すけだち)打(う)つ共、何程の事有らじ、風の前の燈火(ともしび)なり。
早や討(う)つ立(た)て」
と喜ぶ体(てい)、寔(まこと)に武士の鑑(かゞミ)ぞかし。
半平・源蔵、申す様、
「御咄に驚き入りたる事ども、一人ならず両人の敵(かたき)、安穏(あんをん)には置かれまじ。
爰(ここ)に夕顔(ゆうがほ)の観音(くわんをん)、貴賎(きせん)群集(ぐんじゆ)の
其の紛(まぎ)れに、本望(ほんもう)を遂げさすべし。」
と歒の有り家を尋ぬ。
然(さ)れば、横山團蔵ハ長崎にて邪(よこしま)なる恋慕(れんぼ)に源次良を討ちて後、京都に登り、西木原安ン左衛門と名を替え、爰にても又候ふ、緑之助に心を懸け、その恋叶はぬを恨み、親藤兵衛を討ちて立(た)ち越(の)き、今ハ下総(しもをさ)国、都鳥(ミやこどり)住(す)む傍(かたハ)らに、濁る心を隅田川の邊(ほとり)に年月を送(をく)レ[「濁る心を澄み」と「田川」をかけている]

【さっくり現代語訳】

先祖からの主君に再び仕えながら、復讐の炎を燃やしていましたが、去年の秋浪人となりました。

これを機にもう一度横山団蔵を捜し出そうと思っていましたが、はこんな近くにいたとは、優曇華うどんげ)の花を見るくらい、滅多にない偶然です。

今こそ、この狼藉者の首を落としてやりましょう!

横山団蔵の多くの弟子が助太刀するとしても、たいしたことはありません。

の命は風前の灯火(ともしび)です。

さっさと討ち果たしましょう!」

と[奥村が]喜ぶ様子は、これこそ武士の鏡と言えましょう。

山田半平市川源蔵は、

「ただ今のお話には驚きを隠せません。

一人どころか二人の敵とは!

はもう、のほほんとは過ごせないでしょう。

この地の夕顔観音[瑞応寺?安福寺?樹林寺?]は、多くの人々で賑わっているので、我々も参詣してそのご利益にあやかって本望を遂げましょう。」

と言って、の居場所を探りました。

横山団蔵は横恋慕で源次郎を討ってから、京都に逃げて栗原安左衛門と名を替え、ここでも緑之助に恋を仕掛けて叶わぬのを恨み、親の立花藤兵衛を討って逃亡しました。

今は下総国都鳥[ユリカモメ?]が側に住む、濁った心澄み渡るという田川の辺りで暮していましたが、

【解説】

もう、男色やら女色の事はどっかに行って、すっかり敵討ちモードになってきました!

作者のサービスなのか、前のページで書いたのを忘れちゃったのか、また団蔵の経歴が繰り返し語られていますね。

次回予告とくずし字クイズ

奴は敵を恐れはしてるものの、安穏と暮しているようです。

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三つ目コーナー

ねえ、ねえ、うどんげって何?

うどん生えたの? 

うどん生えるくらいなら、にも生えるよね?

ほんとお前には執着するよね。

うどんげは、ここでは三千年に一度しか咲かないインドの伝説上の植物のことです。

 

 

    

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