『浦島太郎』の続きだよ!
僕は船酔いするから長い船旅は無理だよ!
国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎)
【原文】
越し方、行く末の事共思ひ続けて、遥かの波路を帰るとて、浦島太郎なん、
「仮初《かりそめ》に
契りし人の
面影を
忘れもやらぬ
身を如何《いかゞ》せん」
さて、浦島ハ、故郷へ帰(かへ)りて見てあれば、人跡《じんせき》絶え果てゝ、虎伏す野辺《のべ》となりにけり。[「鯨寄る浦、虎伏す野辺」ということわざがあります]
浦島これを見て、「こは如何《いか》なる事やらん」と思ひ、ある傍らを見れば、柴の庵の在りけるに、立ち、「物言はん」と言ひけれバ、内《うち》より八十ばかりの翁《おきな》出で会ひ。「誰にて渡り候ぞ」と申せバ、浦島申しけるは、「この所に浦島の行方ハ候ハぬか」と言ひければ、翁申す様、
「如何なる人にて候へば、浦
【くずし字クイズの答え】
さてうらしまハ。ふるさとへ
帰(かへ)りみてあれバ。じんせき
たえはてゝ。とらふす野(の)
辺となりにけり。
【ざっくり現代語訳】
忘れもしないこれまでの事、これから先の事などを考えながら、長い船旅で故郷に帰る思いを、浦島太郎は歌にしました。
「ほんのちょっとチョチョメしただけなのに~
アイツの事が忘れられねえなんて~
オイラはどうしようもねえな~」
[ほんの一時契りを交わしただけの人の面影を、忘れることが出来ない私は、どうしようもないですね]
さて、浦島は無事に故郷に帰り着いたのですが、どういうわけか人が住んでいる気配がなく、まるで虎でも出そうな荒れ果てた野原になっていました。
浦島はこの様子を見て、「どういうこと?」と思い、キョロキョロあたりを見回すと、柴の屋根の粗末な家がポツンと一軒だけありました。
浦島はその家の前に立ち、「ごめんくさい」と言うと、中から八十歳くらいの爺さんが出てきました。
爺さんが「どちら様ですか?」と聞くので、浦島は、「ここに住んでいた浦島の行方をご存知ないですか?」と尋ねました。
爺さんは、「~~~
【解説】
浦島さん、女房が亀さんだと分かっても好きなままなんですねえ♪
それより、よく浦島は故郷までの船路が分かったものです。
だって行きは亀の案内でしたもんね。
浦島さん、すごく記憶力が良い方なのかしらん?
この調子ならもう一度竜宮城に行けそうなものですが、まあ、そうはイカのキン(以下自粛)
尚、船旅の様子は、行きと同様、一切無しです!(笑)
さあ、故郷に帰ったら、様子が一変していたのは、我々が知っている浦島太郎と同じですが、この先も予想通りの展開になるのでしょうか?
次回予告とくずし字クイズ
え?そんなにも時間が経ってたんすか!?
ヒントっ!
三つ目コーナー
この後、浦島さんは、悲惨な目に遭っちゃうの?
安心して、先に教えとくけど、この『浦島太郎』、最後は「めでたかりけるためしなり。」って言葉で終わるからね!
え?めでたかり???目が出たがるの???
おう、お前の後頭部を殴ったら目が飛び出るかもな、やってみるか?
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