『亀山人家妖』の続きだよ!
僕も美女に囲まれたいよ!
喜三二[平沢常富]作、北尾重政 画『亀山人家妖(きさんじんいえのばけもの)』天明7 [1787]年刊
※この記事では国会図書館デジタルコレクションの画像を適時改変して使用しています。
絵本国土産 - 国立国会図書館デジタルコレクション
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【前回のくずし字クイズの答え】
ます◆かぜ◆かほ◆ほそく◆目ぱり/\◆と◆なる
せざハ◆せいたかく◆なる
【原文】
岡持(おかもち)、数多(あまた)の女良に掛けられたれば、初め怪しき形に見へし女郎、忽(たちま)ち様子変ハる。
浜岸(はまぎし)、目鼻小さくなる。
島浦(しまうら)、口小さくなる。
枡ヶ枝(ますがへ)、顎(あご)長くなる。
枡花(ますはな)、顔長くなる。
留川(とめがわ)、顎(あご)短くなる。
枡風(ますかぜ)、顔細く、目パリ/\となる。
瀬沢(せざハ)、背(せい)高くなる。
枡人(ますんど)、背(せい)低(ひき)くなる。
【さっくり現代語訳】
岡持(おかもち)は多くの遊女たちに恋を仕掛けられたので、その気になってしまい、初めはヘンテコリンに見えていた遊女たちの姿が、たちまち美しい姿に見えるようになりました
浜岸(はまぎし)は、目鼻が小さくなりました。
島浦(しまうら)は、口が小さくなりました。
枡ヶ枝(ますがえ)は、顎(あご)が長くなりました。
枡花(ますはな)は、顔が長くなりました。
留川(とめがわ)は、顎(あご)が短くなりました。
枡風(ますかぜ)は、顔が細く、目がパッチリとなりました。
瀬沢(せざわ)は、背が高くなりました。
枡人(ますんど)は、背が低くなりました。
【解説】
岡持さんは遊女みんなに惚れてしまったので、みんな美しい姿に見えるようになってしまったようです。
いやあ、思い込みって怖いですねえ(笑)
おそらく、ここに描かれている遊女たちのモデルは、松葉屋[ここでは枡葉屋]のオールスターなんでしょうね。
吉原細見の序を書いているほどの喜三二[朋誠堂][岡持]さんですから、吉原の遊女には詳しかったと思います。
「目ぱり/\となる」という箇所、半濁音の表記はこの頃あんまりされないんですけど、珍しく「は」に半濁点が打たれて「ぱ」になっていますね。
次回予告とくずし字クイズ
おやおや、遊女たちの本音が(笑)
三つ目コーナー
ねえねえ、僕も二つ目になったらモテるかなあ?
大村益次郎並のデコだな!(満面の笑み)
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