『亀山人家妖』の続きだよ!
あれ?岡持さんが僕と同じ髪型に???
喜三二[平沢常富]作、北尾重政 画『亀山人家妖(きさんじんいえのばけもの)』天明7 [1787]年刊
※この記事では国会図書館デジタルコレクションの画像を適時改変して使用しています。
絵本国土産 - 国立国会図書館デジタルコレクション
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【前回のくずし字クイズの答え】
あんな◆おやちに◆ほんニほれる◆人もありん◆せうかね
【原文】
① 岡持(おかもち)、大色男の気取りにて、とんだ熱を吐くれバ[?]、皆々大いニ憎がる。
② 「もはや、とうニ御寝入りなされました。」
③ 「やう、菊さん、寝入り上がつたら打つ遣(ちや)って置いて、来て酒でも飲ミなんし。
主(ぬし)も来てちつと悪く言いなんし。」
④ 「確かに惚れられた気でおつすよ。」
⑤ 「皆(みんな)ニ惚れられた気取りハ、余(あんま)り虫が良(い)ゝでおつすじやァおつせんか。」
⑥ 「あんな親父に本(ほん)に惚れる人もありんせうかね。」
⑦ 「寝入つたら思入れ[?]悪く言つて遣ハそう。」
⑧ 「あれでも本(ほん)ニ色男だと思つていらすか。」
⑨ 「もつと誰ぞ来て悪く言へバ良(よ)うすに。」
⑩ 「あいさ、よもやそうは思ひすめへ。」
【さっくり現代語訳】
岡持(おかもち)はすっかり色男のつもりになって、とてもいい気になっていたので、遊女たちはみんな憎たらしく思いました。
菊「もう、とっくにお眠りになりました。」
遊女「ねえ、菊さん[モデルは歌菊(うたぎく)か?]、お眠りになったのなら、放っておいて、こっちに来て酒でもお飲みなさい。
あなたもちょっと悪口を言いなさいよ。」
遊女「本当に私たちに惚れられた気でいるみたいですわよ。」
遊女「みんなに惚れられた気でいるなんて、あまりにもずうずうしいですわね。」
遊女「あんな親父に本気で惚れる人なんているんでしょうかね。」
遊女「寝入ったら思い切り悪口を言いましょう。」
遊女「あんな顔でも本気で色男だと思ってらっしゃるか。」
遊女「もっと誰か来て悪口を言えば良いのに。」
遊女「ええ、誰も色男だなんて思ってもいないでしょうにね。」
【解説】
岡持さん、色男とおだてられて調子に乗りすぎたみたいで、すっかり遊女たちはムカついてしまったようです。
遊女たちは小さな台を囲んで仲良くお食事のようですね。
枡風さん、楊枝で歯をシーハーしてます。
枡花さんは「おかわり~」をしています。
下の魚はカレイでしょうか?ヒラメでしょうか?
遊女たちは岡持が寝たと思って悪口を言っていますが、挿絵の岡持を見てみてください。
実は岡持は寝ておらず、遊女たちの話を聞いてしまい、ショックから一気に年を取ってしまい、頭もハゲてしまっています。
次回予告とくずし字クイズ
同じ「尓」のくずしの「に」でも、くずし方が違うので注意が必要です。
三つ目コーナー
id:happy-ok3 さん
「2つ目さん、帽子を被ったらもっとカッコイイ。(#^.^#) 」
id:munazouchan48 さん
「あ、大村益次郎はオデコよりゴーン氏ばりの眉毛がチャームポイントでは? 」
(満面の笑み)
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