御伽草子. 第19冊 (一寸法師) - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
【原文】
此の事、隠れ無けれバ、内裏《だいり》に聞こし召されて、急ぎ一寸法師をぞ召されけり。
即《すなハ》ち参内《さんだい》仕《つかまつ》り、大王《だいわう》御覧じて、
「誠に美《いつく》しき童《わらハ》にて侍《はんべ》る。
如何様《いかさま》是は卑《いや》しからず」
先祖を尋ね給ふ。
「祖父《おうぢ》ハ、堀河《ほりかわ》の中納言《ちうなごん》と申す人の子《こ》なり。
人の讒言《ざんげん》により、流され人と成《な》り給ふ。
田舎にて儲《まう》けし子《こ》なり。
姥《うば》は、伏見《ふしミ》の少将《せうしやう》と申す人の子なり。
幼き時より、父母《ちゝはは》に遅れ給ひ」
斯様《かやう》に心も卑しからざれバ、殿上《てんじやう》へ召され、堀河の少将に為《な》し給ふこそ目出度《めでた》けれ。
父母をも呼《よ》び参らせ、持て成し傅《かしづ》き給ふ事、世の常にて無かりけり。
【現代語訳】
このことは、世間に知れ渡り、帝《みかど》のお耳にもお入りになったので、急いで一寸法師は宮中に呼ばれました。
すぐに一寸法師は宮中に参上しました。
帝は一寸法師をご覧になり、
「実に端正で気品のある少年だ。
間違いなく、低い身分の家柄ではなかろう」
と、家系をお尋ねになりました。
一寸法師は、
「父は、堀河《ほりかわ》の中納言《ちゅうなごん》と申す人の子です。
人に悪く言われて陥《おとしい》れられ、流刑に処されてしまいました。
父は堀河の中納言が流された田舎で生まれた子です。
母は、伏見《ふしみ》の少将《しょうしょう》と申す人の子です。
幼い時に、両親が亡くなってしまいました」
と申し上げました。
このように、身分だけでなく心も立派だったので、一寸法師は宮中に召し上げられ、めでたく、堀河の少将という名と位《くらい》を授けられました。
一寸法師は両親を都に呼び寄せ、ありえないほど大切にお世話をされました。
【解説】
一寸法師の事が噂になり、帝の耳にも入ってしまいます。
一寸法師の事だから、自分で言い触らした疑惑も(笑)
ここに来て、一寸法師の両親がそれなりの身分の家の出だということが判明。
そして、一寸法師は公家に大出世です!!!
結局、家柄が全てと言うことでしょうか、うむう。。。
まあ、両親を呼んで大切にしたみたいなので、良しとしましょうか。。。
僕も先祖代々、由緒正しき化け物の一族だよ!ヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目のLINEスタンプ、発売しました!
store.line.me
◆北見花芽のほしい物リストです♪
5月3日は北見花芽の誕生日ヾ(๑╹◡╹)ノ"
◆インフォメーション
※北見花芽の中の人も少しだけ付録CDで担当しています。
※付録CDに『武太夫物語絵巻』(『稲生物怪録』)が収録されています。
北見花芽愛用のくずし字辞典です。
◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪
◆拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
(はてなIDをお持ちでない方でも押せますし、コメントもできます)
◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪
◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします♪
多くの方に読んでいただきたいので、少しでも拡散してくださるとありがたいです。