今回から『浦島太郎』を読んで行くよ!
今回から取り上げる『浦島太郎』は、『御伽草子[御伽文庫]』シリーズとして刊行された、いわゆる「渋川版」バージョンものです。
たぶん、これが江戸時代では一番メジャーな『浦島太郎』だと思われます。
国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎)
表紙には『浦嶌太郎 廿一[浦島太郎 二十一]』と書かれています。
「渋川版」全二十三冊の内の二十一冊目ということです。
海の底の海藻のような模様も描かれていますね♪
【原文】
昔、丹後国《たんごのくに》に、浦島といふ者侍《はべ》りしに、その子に浦島太郎(うらしまたらう)と申して、歳の齢《よはひ》二十四・五の男子《おのこ》有りけり。
明け暮れ海の鱗《うろくづ》を捕りて、父母《ちゝはゝ》を養ひけるが、有《あ》る日の徒然《つれ/゛\》に、「釣りをせん」とて出にけり。
浦/\、島/\、入江/\、到らぬ所《ところ》もなく釣りをし、貝を拾ひ、海松布《みるめ》を刈りなどしけ
【ざっくり現代語訳】
昔々、丹後の国[現在の京都府北部]に、浦島と言う夫婦が住んでいました。
夫婦には浦島太郎という二十四・五歳の男の子がいました。
浦島太郎は漁業で父母を養っていました。
ある日、退屈しのぎに、「釣りでもしよう」と出かけました。
浦やら島やら入江やら、あちらこちらで釣りをし、貝を拾い、海藻を採ったりし
【解説】
浦島太郎の伝説は各地に伝わっていますが、『風土記』や『日本書紀』でも丹後の国のお話として収録されています。
京都の北部ということは、竜宮城は日本海側にあるのでしょうか?(笑)
なにしろ、読みながら書いているので、つまり、この先はまだ読んでいないので、そのあたりはちゃんと続きに書いてあるのかもしれません。
主人公の名前は古くは「浦島子」と記されています。
「浦の島子」[昔は男の子の名前でも「子」をつけました。ほら、「小野妹子」も男でしょ!]→「浦島の子」→「浦島太郎」と変化したのでしょう。
それにしても、仕事が漁師で、趣味も釣りなのですね(笑)
次回予告とくずし字クイズ
カメが出てきたようですが、今のお話とは出会い方が違うような???
ヒントっ!
これらは、今回も出てきた字なのでわかりますよね?
あと、これは引っかからないでくださいね!
三つ目コーナー
ねえ、ねえ、「つ」が何で「川」の崩しなの?
全然、違う字じゃん!
つまり、こういうことだよ。
(書き書き)
うん、北見花芽の字が下手だということはわかった!
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