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「そして青頭巾が残った」の巻 ~「青頭巾」(『雨月物語』より)その14~

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「青頭巾」[『雨月物語』より]の続きだよ!

今回で最終回だよ!

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※この記事では、霞亭文庫の画像を適宜改変して利用しています
霞亭文庫書誌詳細
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【くずし字クイズの答え】

かの青頭巾と骨(ほね)のミぞ草葉にとゞまりける。


[くずし字クイズの補足説明]
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【原文】

消え失せて、かの青頭巾と骨(ほね)のみぞ草葉に留まりける。
 現(げ)にも久しき念の、こゝに消(せう)じ尽きたるにやあらん。
 尊(たふと)き理(ことわり)あるにこそ。
 されば、禅師の大徳、雲の裏(うら)、海の外にも聞こえて、
「初祖(しょそ)の肉(にく)、いまだ乾(かハ)かず。」
 とぞ、称歎(せうたん)しけるとなり。
 かくて、里人集まりて、寺内を清め、修理(しゆり)を催(もよほ)し、禅師を推(お)し尊(たふと)みて、こゝに住ましめけるより、故(もと)の密宗を改めて、曹洞(さうとう)の霊場(れいぢやう)を開き給ふ。
 今なほ、御(ミ)寺は尊(たふと)く栄(さか)えてありけるとなり。


【さっくり現代語訳】

快庵禅師住職かいしんのいちげき を与えると、たちまち、朝日を浴びたかのように、)住職の姿消え失せて、その後には例の青頭巾だけが草葉の上に残されたのでした。

住職を長い間苦しめた邪念が、ようやくここで消滅したのでしょう。

これも全て仏の尊い教えが、住職成仏へと導いたのです。

この難事件解決した快庵禅師素晴らしい徳は、雲の裏海の外までも響き渡り、

禅宗始祖達磨大師がまだ生きていらっしゃるかのようだ!」

と、人々称賛したということです。

そして、心配がなくなった山寺里人が集まり、清掃修繕して、快庵禅師を崇(あが)め奉(たてまつ)り、山寺新住職としたのでした。

その際、元々は真言宗寺院だったのを、快庵禅師の信仰する曹洞宗に改めたのでした。

今でもまだこの山寺は、引き続き尊く栄えているということです。

【解説】

次回リンクをまとめて、何故、青頭巾なのかを考察して終わりたいと思います。

そういえば、これまで「紺」の字だったのに、最後は「青」の字を使ってますね???

一応、ハッピーエンドのようですね♪


というか、実は真言宗ディスって曹洞宗アゲるお話ですか???

このお寺大中寺と言って、実際に栃木県にあるお寺です。

快庵禅師住職をボコったバールのようなものも、根無しの藤として残っていますのよ!

さて、前回保留していた、句の意味ですが、

照らすのも、吹くのも、長いのも、夕暮れ清々しいのも、何かのためというわけではなく、ただ自然そうなっているだけである。

つまり、ありの~ままで~アリのママ、ハチのパパなすが~ままで~ナスがママ、キュウリのパパ自然成り行き身を任すのが良い!」

と言うことでしょう。

稚児愛でるという自然に反する行為をした住職は、ただ自然のまま戻ればよかっただけなのです。clubt.jp

曹洞宗教え只管打坐(しかんたざ)というものがあります。

余計なこと考えずに、ただひたすら座禅することによって得るものがある」という教えです。

石の上にも三年と言いますが、住職石の上に一年、ひたすら句を唱え続けることだけをして座っていました。

快庵禅師住職課したのは、この只管打坐教えに近いものでしょう。

とっくに成仏をしていても良いはずなのですが、住職は、生きているかも死んでいるのかもわからない、影のような姿になりながらも、その場にとどまっていました。

おそらく、わずかにまだ邪念残っていたのでしょう。

それは何か

住職は、快庵禅師が来るのを待っていたのではないでしょうか?

快庵禅師は、誰もが恐れる住職真摯に向き合ってくれた唯一の人物です。

その快庵禅師に最後に会わなければ、死んでも死に切れなかったのでしょう。

その思い晴らされて、バールのようなもの一撃と共に、住職成仏できたというわけです。

住職は、快庵禅師愛でて欲しかったのかもしれませんね。

快庵禅師温もりに感じながらずっと待ち続けたのですから。。。


~「青頭巾」おしまい~


三つ目コーナー

青頭巾の歌、見つけたよ♪

それは青頭巾じゃなくて黒頭巾

しかも、昔の放送禁止歌

せっかくいい感じ完結したのに、もう台無し

 

 

 

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